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暗号化DBを復号せずにデータ分類する「暗号化データマイニング」とは?5分で分かる最新キーワード解説(1/5 ページ)

復号時に読み取られることを回避すべく暗号化したままデータ分類を行う「暗号化データマイニング」が登場。暗号化の限界突破となるか。

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 プライベートデータが大規模に集約されるようになった今日、プライバシー保護は大問題。これまで以上に企業の機密情報を活用していくためにも暗号化が求められる。これまではいったん復号してから統計処理を加えるのが一般的だったが、万一復号時のメモリが読まれたら一大事だ。今回紹介する「暗号化データマイニング」技術ならば、その心配がなくなる他、将来の量子コンピュータ時代でも解読困難な暗号化データが利用できるようになるかもしれない。

「暗号化データマイニング」とは?

 暗号化された膨大なデータを復号することなく分類し、統計情報として結果を出力する技術だ。情報通信研究機構(NICT)が2016年1月、かねて開発してきた「準同型暗号技術 SPHERE(スフィア)」と「ロジスティック回帰分析」技術を組み合わせる方法で、従来は途方もない時間が必要だった暗号化データを復号しないまま行う統計処理を、現実的な時間内で行うことに成功した。

暗号化したデータを統計処理するってどういうこと?

 IoTをはじめビッグデータの利活用が企業の競争力の要になるといわれる現在、そこに含まれる個人データや企業の機密データをどう保護するかが大きな課題になっている。課題解決のためにクリアしなければならないことは大きく2つある。

 1つは個人や企業、組織が秘匿したいデータを情報漏えいしないようにしながら利活用する決め手がないこと、もう1つはコンピュータ能力の進歩により、現在の暗号方式が破られる日が来ることがほぼ確実であることだ。暗号化データマイニング技術は、この両方の課題を技術的に解決する1つのアプローチとして注目したい。

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