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これが最前線の現場だ、ウェアラブルデバイス活用事例3選:IT導入完全ガイド(4/4 ページ)
業務用ウェアラブルデバイスの普及が始まっているが、具体的な運用シーンは一体どうだ? 日立、富士通、NTTデータの3社に聞いた最先端の活用例。
NTTデータではこのシステムを5つのシーンで利用することを想定している。
- 不慣れな作業者が単独で作業している場合の遠隔サポート
- ウェアラブルデバイスでのハンズフリー操作によるマニュアル参照
- 作業証跡のハンズフリー操作による撮影、確認依頼
- スキルの低い作業者にベテランの作業映像を送り、ディスプレイに再生、表示する
- 複数の作業員を1人の管理者でサポートする
実際にどんな操作をしているのかは以下の通りだ。まずウェアラブルデバイスでタスクを確認し、管理者がそのタスクの完了通知を見るまでの流れ。
自社の業務に合ったカスタマイズ開発をすることにより、これらのタスクリスト(作業一覧)は各企業の既存業務システムで扱っていたデータと連携させることもできるようになる。
続いて作業員がサポートを求めてきた場合だ。
図12 通知の際のヘルプ機能。左側の作業員からの通知に「ヘルプ」がある。作業員から管理者に写真が送られると、PCに写真が表示。管理者はその写真に線や文字を書き込み、作業員へ送ることができる(出典:NTTデータ)
他にも相互通信中にリアルタイムで、HMDに表示されている画像に管理者が文字を書き込むことも可能。またHMDにバックグラウンドで管理者の音声だけをつなげることができるほか、管理者からメッセージを送るといった使い方にも対応している。
非常に分かりやすいUIでこのまま使いたい企業が出てきてもおかしくなさそうだ。実際、大型機器メーカーなどから引き合いが既にあるそう。またNTTデータのデータセンター保守運用業務で実際に運用しているという。
ウェアラブルデバイスの導入では、作業員や管理者が必ずしもIT技術者とは限らない。スムーズに使えるUIは、デバイス以上に重要かもしれない。上記の画面で操作のイメージがつかめたのではないだろうか。
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