ウェアラブルデバイス導入前のチェックシート:IT導入完全ガイド(1/2 ページ)
これまでの業務を抜本的に改革できそうなウェアラブルデバイス。でもさまざまな製品から自社に合ったものを選ぶには何を基準にすればいいのか。
ウェアラブルデバイスの導入がいよいよ始まるという機運の中、実際の運用については試行錯誤が続いている部分も多い。いち早くウェアラブル時代へ対応するためにも、導入時のトラブルを減らし、スムーズに業務へと取り入れるにはどんなポイントをチェックしウェアラブルデバイスを選べばいいのだろうか?チェックポイントとあわせて整理してみよう。
ウェアラブルデバイスの4大機能は自社の業務に影響を与えるのか?
まずおさらいしたいのが、業務用ウェアラブルデバイスとそのシステムに現時点で搭載されている主な機能だ。ほぼ共通しているのは以下の4項目。これらの機能に利点を感じないのであれば、ウェアラブルデバイスの導入は時期尚早といえる。
- 双方向通信
- ハンズフリー操作
- マニュアル(AR)表示
- 画像や映像データの送受信
既存のスマートデバイスでも、ハンズフリー操作以外は対応できる機能でもある。ウェアラブルデバイスを加える、あるいはシステムを更新するメリットをよく検討する必要があるだろう。
業務アプリケーションや基幹システムと連携して運用できるか?
業務内容がウェアラブルデバイスに適しているのであれば、次に検討したいのは、既に使われている業務アプリケーションや基幹システムとの連携だ。例えばこれまでスマートフォンやタブレットで現場から設備や作業の情報を確認できていたのであれば、ウェアラブルデバイスにも同じ機能を求めるのは当然だ。
特に連携がスムーズなケースは、前回の富士通「ヘッドマウントディスプレイ」のように、スマートフォンの情報をMiracastでHMDに送るという仕組みだろう。これは既存のシステムを使っているスマートフォンの情報をHMDに表示するだけなので連携が容易というよりも、従来のシステムをそのまま使えるのである。
ウェアラブルデバイスをシステムごと導入する場合、これまでの機能が使えるのか確認する必要がある。従来の業務アプリケーションで利用していたタスクリストは、ウェアラブルデバイスのシステムに取り込めるのか、それはどう活用できるのか確認する必要がある。
ウェアラブルデバイスの場合、デバイス単体で導入するケースもある。システムごとパッケージで導入するよりも費用を安く抑えやすいが、基幹システムと連携させるのであれば、導入した企業はウェアラブルデバイス用のアプリケーションの開発などのコストが発生する。アプリケーションの開発環境が用意されているのか、自社開発か外注するのか、その費用、開発時間、性能が見合うのか検討が必要だ。
- 既存の業務アプリケーション、基幹システムとの連携は必要か?
- 導入するウェアラブルデバイスとの連携の難易度は?
- 従来のシステムの機能はどこまで使えるか?
- アプリケーションの開発環境は?
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