情報システム部門が抱える情報共有とナレッジマネジメントの課題(2016年)/後編:IT担当者300人に聞きました(1/3 ページ)
情報システム部門が抱える情報共有とナレッジマネジメントの課題を調査した。「問題点」「解決したい内容」など共有状況が明らかになった。
キーマンズネットでは、2016年2月3日〜22日にかけて「情報システム部門が抱える情報共有とナレッジマネジメントの課題」に関するアンケートを実施した(有効回答数392件)。回答者の顔ぶれは、情報システム部門が全体の35.5%、一般部門が64.5%という構成比だった。
前編では、企業におけるITによる情報共有の状況について、「導入のきっかけ」「導入にあたっての期待」「導入しているツール」「導入後の満足度と問題点」などをレポートした。ITによる情報共有の主流は現在もメールであるが、大企業ではイントラネットが根強いこと、中小企業の一部では社内SNSの利用が広がっていることなどが明らかになった。
後編では、問題点の詳細やITツールによって今後は何を解決したいのかなどを明らかにしていく。なお、グラフ内で使用している合計値と合計欄の値が丸め誤差により一致しない場合があるので、事前にご了承いただきたい。
満足と不満足(課題あり)が拮抗(きっこう)etc.
まず、「ITによる情報共有に対する満足度」を聞いた(図1-1)。その結果、満足度の高い順から、「悪くない状況である」が42.9%、「やや社内コミュニケーション・情報共有不足を感じる」が25.1%、「社内コミュニケーション・情報共有に課題を感じている」が20.7%、「満足している(円滑なコミュニケーションが取れている)」が24.1%となった。明らかに中心化傾向にあるが、不満足が満足をわずかに上回っている。ちなみに、従業員規模や業種による大きな差は見られなかった。
次に、どんな点が問題であると考えられているのか、具体的に見てみたい。ITツールを利用し情報共有を行っていると答えた人に対して「現在抱えている問題点」を尋ねた(図1-2)。その結果、全体では、「情報の検索、再利用が難しい」が36.5%、「一部のユーザーしか使っていない」が33.3%、「情報共有する際のポリシーができていない」が32.3%、「社外から利用できない」が26.2%、「利用を推進する部門がない」が22.2%だった。
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