IDC Japanの調べによれば、プリンタ/複写/スキャナー機能などを備えたレーザーMFPの、2015年の国内出荷台数は、前年比1.2%増の73万7000台であった。
大手コンビニエンスストアチェーンがA3カラーレーザーMFPの置き換えを行なう大型案件の出荷があり、カラーレーザーMFPは前年比4.6%増の54万6000台であった。一方、モノクロレーザーMFPは前年比7.3%減の19万2000台で、カラー比は74.0%と前年の71.6%から更に上昇した。
ベンダー別の市場占有率(出荷台数ベース)を見ると、1位のベンダーは22.6%、2位は大型案件で前年から順位を1つ上げて22.3%。3位は21.9%で、4位は8.6%、5位が7.4%、6位が6.4%、7位が4.3%と続き、上位7社で当該市場の90%以上のシェアを占めている。
前述の大型案件は1万8000台強と推測され特殊要因となったが、これがなかったことを想定した場合、前年比で若干の減少となる。これは、マイナンバーへの対応など、一般企業の投資意欲がレーザーMFP以外の分野に移っているためとみられている。
実需は堅調とはいえない状況であり、2016年に2015年の出荷台数を上回るかどうかは不透明な情勢だという。出荷台数の維持拡大のために、ベンダーは中堅中小企業を中心とした顧客のリプレースのタイミングを見逃さずに、ソリューションなどを含めて当該製品の新たな価値を提案していく必要があると考えられている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.