CRMを使いこなす、覚えておきたい「5つ」の運用ポイント:そこが知りたい!CRM
CRMシステムをせっかく導入したのに「うまく使いこなせない」「結局使わなくなってしまった」というケースが少なからずある。そうならないための運用のポイントを説明する。
CRM(顧客管理)システムがどれだけ素晴らしい性能を備えていたとしても、うまく運用できなければその効果を実感することはできません。最終的な目標である顧客関係の改善や売り上げアップにもつながらないでしょう。
実はCRMシステムをせっかく導入したのに「うまく使いこなせない」「結局使わなくなってしまった」というケースが少なからずあります。そうした事態を招かないためにも、今回は運用のポイントを幾つか説明したいと思います。
CRM運用で気をつけたい「5つ」のポイント
(1)運用ルールを策定、更新する
CRMシステムをうまく使いこなすには、運用ルールをきちんと定める必要があります。例えば「現場の営業担当者は毎日営業日報を入力し、上司はその日報に対し2営業日以内にフィードバックを戻す」など、システムが定着するまでは強制力を持ったルールの作成、適用が重要です。
また営業戦略などに変更があれば運用ルールの見直しを行い、業務の現状に合わせてアップデートしていく必要があります。
(2)一部機能の利用から始めて徐々に拡張する
いきなりCRMシステムの機能全てを導入しても、慣れないうちはなかなか使いこなすことができません。それよりもまず一部の機能から導入し、社内の声を聞きながら、徐々に機能を追加、拡張していくほうが、より定着しやすくなるでしょう。
(3)最初は入力項目を限定、少しずつ追加する
優れた機能を持つCRMシステムも、顧客情報などの多くの情報が入力されていなければ何の役にも立ちません。しかし営業担当者にとっては、データ入力作業が大きな負担となります。ここのバランスが非常に大事です。
データ活用を焦りすぎて、最初から入力項目をたくさん作り、現場での入力作業負担を重くしてしまうと、入力作業が面倒になり、放置されたり、いい加減な入力が行われたりしがちです。まずは最低限の項目からスタートし、徐々に追加していくようにした方が良いでしょう。
(4)情報入力の手間を極力少なくする
データ入力には時間がかかります。例えば、お客さまからいただいた名刺をカメラやスキャナーで読み込んで自動的に取り込める機能があるCRMシステムを選ぶなど、自動化できる部分はできるだけ自動化して、入力作業の負担軽減を検討すべきです。
また営業担当者が外出先や空き時間にもデータ入力ができるよう、スマートフォンやタブレットなどの端末ともうまく連携できるようにすることも重要です。
(5)結果を分析し定期的にフィードバックする
データ入力が行われ、顧客情報が蓄積されても、きちんと分析を行わなければ活用することができません。CRMシステムの分析機能を使ってデータを分析し、グラフ化する事によって、営業活動が目に見えるようになります。
また分析結果を定期的にフィードバックすることも、CRMシステム定着の重要なポイントとなります。
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