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グループウェア導入失敗者も必見、社内SNSが盛り上がっている理由って何?IT導入完全ガイド(1/2 ページ)

グループウェアも社内ブログもうまく使いこなせなかった。だが「社内SNS」に注目する理由とは?

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 社内情報共有の仕組み作りはどの企業でも長年の課題。知識や経験を社内で共有することで業務の効率化や売り上げ向上につながる、あるいは情報伝達を効率化して生産性を高める。頭では理解しつつも、企業によっては新しいシステムを導入しても旧態依然とした習慣から脱却するのはそう簡単ではない。古くはメール、グループウェア、社内ブログと形を変えてきて、近年では「社内SNS」というキーワードで提案されている。そもそも社内SNSとは何なのか。どんな課題を解決できて、どのような効果が期待できるのか。

「社内SNSはグループウェアが名前を変えただけ」というわけではない

 メールに変わるコミュニケーション手段として社内SNSが注目を集めているという。「それってグループウェアが名前を変えただけじゃないの?」と思うことなかれ。今、効果が語られ始めているのには、それなりの理由がある。

 IDC Japanが2013年10月に発表した市場調査レポートによると、「2013年の企業内SNSの利用率は16.5%で市場は黎明(れいめい)期」とある。また、2014年11月にはデジタルインファクトが社内SNSに関する市場調査を発表しており、こちらでは「2014年の社内SNSサービスの市場規模は26億円、2017年には44億円に到達(予想)」と示されている。

図1 社内SNS市場
図1 2014年の社内SNS市場(出典:デジタルインファクト)

 ここに挙げた過去の調査資料からは、社内SNS市場はいままさに拡大中とみることができる。しかし、「社内SNS」といっても、製品やサービスによって機能が多様であることから、つかみどころがない。

 大まかにいえば「社内に特化したSNS的なコミュニケーションツールあるいは機能全般」を指しており、一部はファイルサーバやメールによる情報共有手段を代替するものと考えられる。ただし、このあたりは「定義」というよりも、それぞれの製品がどう自称するかの違いの方が大きい。

 多様な製品がある「社内SNS」については、機能特性や利用規模、課金方法などによってある程度の分類は可能だろう。現在、主要な社内SNSを分類すると次のようになる。

表1 月額制
表1 月額制
表2 その他の料金体系
表2 その他の料金体系

 社内情報共有やタスク管理をITで効率化しようという考えは、グループウェアが注目され始めたころから提案されてきた。一方で、導入に失敗し、定着しないケースも語られてきている。しかし、ここにきて「社内SNS」が期待される理由は、FacebookやTwitter、LINEといったコンシューマー向けのコミュニケーションツールやスマートフォンが普及したことが挙げられる。若年層だけでなく比較的年配のビジネスパーソンもメール以外のコミュニケーションツールの文脈を理解しだしたことで、定着しやすい土壌ができたといえるだろう。

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