オンラインストレージ活用で得られるメリットとは:そこが知りたい!オンラインストレージ
オンラインストレージには、単にデータを保管したり、大容量データの受け渡しを行ったりする以外にも、さまざまな利用方法がある。活用で得られるメリットを幾つか紹介する。
「オンラインストレージ、覚えておきたい3つの基本機能」では、データの保管や大容量データの受け渡しといった基本機能について紹介しました。しかし、オンラインストレージを活用することで得られるメリットは他にもあります。今回はその幾つかを紹介します。
働き方改革のための有効なインフラになる
今、「働き方改革」として、リモートワークなどを活用した多様なワークスタイルが注目を集めています。この際、大きな悩みの1つとなるのは、在宅勤務を選んだ社員を社内ファイルサーバなどに保存されたデータにアクセスさせるにはどうしたらいいかというITインフラの課題です。
VPNやVDI(デスクトップ仮想化)といった解決策もありますが、オンラインストレージの導入に比べると高価ですし、導入までに時間がかかります。インターネット接続環境さえあれば、いつでも、世界中のどこからでも保存データにアクセスできる法人向けオンラインストレージサービスは、有力な解決方法の1つとなるでしょう。
働く場所という制限がなくなれば、家庭の事情などで毎日出社できないために、これまで採用が難しかった優秀な人材を登用する機会も広がるでしょう。また、海外など遠方に住む人々と一緒に仕事をすることも可能になるため、協働できる人材の幅が広がります。
印刷が不要になり、紙の使用量が大幅削減できる
さまざまな企業で、「定例」と名の付く会議が頻繁に開催されると聞きます。そして、この手の会議では事前準備として人数分の資料を印刷しておくケースも多いのではないでしょうか。
そこで、資料をオンラインストレージで共有し、各自が持つノートPCやタブレット端末から閲覧する方法に切り替えることで、印刷コストや時間が削減できます。また、会議の直前に資料に変更が入ったとしても、再印刷に悩まされることはありません。さらに、オンラインストレージに議事録を保存しておけば、いつでも会議の内容を振り返られるでしょう。
情報の一元管理で常に最新の資料にアクセスできる
オンラインストレージにデータを保存する習慣をつけておけば、例えば、営業や出張などの際にデータを持参し忘れても外出先からデータを取り出せます。あるいは、プレゼンテーションを担当するスタッフが会社を出た後になって、社内スタッフが資料の間違いに気付くようなケースもあるでしょう。プレゼン資料をオンラインストレージで管理していれば、内容の差し替えや修正が間に合うかもしれません。このような例に限らず、最新の情報が一元管理されていることで得られる業務効率化はたくさん考えられそうです。
USBメモリやSDカードが不要になる
USBメモリやSDカードといった記憶媒体は、ちょっとしたデータを保存したり、誰かとやりとりする際に便利です。しかし、企業によっては情報漏えい対策などの一環としてセキュリティポリシーで利用を禁止しています。利用が許可されていたとしても、その小ささからどこかに置き忘れてきたり、紛失してしまったりというリスクが考えられます。
法人向けオンラインストレージサービスを活用してれば、そもそも外部記憶媒体にデータを保存する必要性がなくなります。データのやりとりについても、わざわざデータを書き出して、記憶媒体を受け渡しすることは不要です。
何よりもデータにアクセス権限を付与して、ユーザーごとに「閲覧のみ可能」「編集も可能」といった管理ができたり、ユーザーのデータ利用ログを記録しておいたりできるのでセキュリティを確保した上で、ユーザーの利便性を向上できる可能性があります。
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