「こんなはずでは……」コラボレーションツール失敗例に学ぶ運用術:そこが知りたい!コラボレーションツール
せっかくコラボレーションツールを導入したのに、思ったように社内で浸透しない。失敗に陥らないためのコツを、3つの失敗例から説明する。
せっかくコラボレーションツールを導入したのに、今までと同じようにメールや他のアプリケーションが使われていて思ったように社内で浸透しない……、そうした声がしばしば聞こえてきます。
コラボレーションツールはきちんと活用すれば、社内やチーム内のコミュニケーションを潤滑にし、生産効率を向上させ、作業時間の短縮やコストの削減が期待できる優れたツールです。今回は、導入したツールが放置され使われない理由は何か、またそうした失敗に陥らないためのコツを3つの失敗例を基に説明したいと思います。
ツールの選定課程で使う人の意見が十分に聞かれなかった
コラボレーションツールにはさまざまな種類があり、それぞれに長所と短所があります。またどんなに機能が優れていても、実際に利用する従業員やチームメンバーが「使いづらい」と感じれば結局使われなくなってしまいます。
これを回避するための第一歩が、ツールを選ぶ段階で従業員やチームメンバーの意見を十分に聞くことです。現在どのような問題があるのか、どんな機能が必要なのかといった意見をくんだ上でベストなツールを選択します。さらに無料トライアルなどで実際に使い勝手を試せればよいでしょう。
「使い方がよく分からない」から使えない
コラボレーションツールが使われないもう1つの理由が「使い方が分からない」「使いこなせない」というものです。導入したらその後の操作をユーザー任せにするのではなく、トレーニング期間を設けるなどして「上手な使い方」を指導しなければなりません。また導入時だけでなく、運用していく過程でもサポートが必要です。
さらに全員が新しいツールや技術に慣れるまでは、ある程度強制的に使ってもらうようにするのも一案です。スケジュール管理など毎日行う業務をコラボレーションツールでのみで行うようにするなど「使わざるを得ない状況」を作り出すことも重要です。
予想外の展開、業務に無関係なことに利用されている
導入時にツールの目的と業務利用のメリットを従業員やチームメンバーに周知させないと、業務以外の単なるコミュニケーションや仕事には直接関係のないサークル活動などに利用され、業務利用されないという事態に陥ります。
コラボレーションツールは「導入すれば機能する」というものではありません。なぜツールを導入したのか、業務で利用するとどのようなメリットがあるのかを、使用する従業員やチームメンバーに正しく理解してもらう必要があります。
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