企業におけるデータ活用の状況(2016年)/後編:IT担当者300人に聞きました(1/3 ページ)
キーマンズネット会員340人を対象にアンケート調査を実施した。セルフサービスBIの利用意向などが明らかになった。
キーマンズネットでは、2016年9月12日〜30日にかけて「企業におけるデータ活用の状況」に関するアンケートを実施した(有効回答数340件)。回答者の顔ぶれは、従業員数が1000人を超える大企業が35.7%、同101〜1000人以下の中堅企業が43.7%、同100人以下の中小企業が20.7%という構成比だった。
前編では主に、必要なデータを必要なタイミングで不自由なく利用できているか、データ活用に当たってのシステム面・人材面での課題などをレポートした。
7割以上が業務で何らかのデータを利活用する立場にありながら、その内、5割以上が必要なデータを必要なタイミングで利用できていないこと、必要なデータを必要なタイミングで自由に利用できておらず、その要因の1つとして、情報システム部門が提案する環境とユーザー部門が求める環境の間にギャップがあることなどが明らかになった。
後編では、回答者らが、どんなデータを、どんな体制(組織)で、どんなツールを使って活用する意向かを見ていく。なお、グラフ内で使用している合計値と合計欄の値が丸め誤差により一致しない場合があることをあらかじめご了承いただきたい。
今後の活用意向が高いのは「オープンデータ」「匿名データ」「位置データ」
最初に、所属する企業において「既に使っている」「今後使ってみたい」「使う予定がない」データはどれかを聞いた(図1)。
全体では、「既に使っている」割合が比較的高かった(20%以上)データとして、「画像・動画(35.3%)」「提携先企業・組織の顧客データ(25.3%)」「IoT機器などのログデータ(20.3%)」が上位に並んだ。また、「今後使ってみたい」割合が30%以上と比較的高かったデータとしては、「オープンデータ市場のデータ(42.6%)」「IoT機器などのログデータ(39.1%)」「提携先企業・組織の匿名データ(36.5%)」「提携先企業・組織の顧客データ(35.6%)」「GPSなどの位置データ(33.2%)」「オンライン顧客の行動履歴(30.0%)」が上位を占めた。
「既に使っている」と「今後使ってみたい」を合わせると、「画像・動画(63.2%)」「提携先企業・組織の顧客データ(60.9%)」「IoT機器などのログデータ(59.4%)」「オープンデータ市場のデータ(57.9%)」の4つの利用意向が半数を上回っている。
4分の1が既に「提携先企業・組織の顧客データ」を使用していることはやや意外であったが、同時に「オープンデータ市場のデータ」や「提携先企業・組織の匿名データ」「GPSなどの位置データ」について、「既に使っている」割合に比して今後の利用意向が高いことには注目しておくべきだろう。
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