富士キメラ総研の調べによれば、2016年度の文書管理の市場規模は、160億円と見込まれている。
当該製品は、大手・準大手企業を中心に導入されてきたが、ペーパーレス化による業務効率化、コストおよび管理スペースの軽減、BCP対策といった効果を期待し、中堅・中小企業においても導入が徐々に進んでいる。2015年度から続く電子帳簿保存法の施行規則改正とさらなる規制緩和により、未導入ユーザーの関心はさらに高まり、新規導入社数が増加することで市場が拡大するとみられている。
ベンダー別の市場占有率(金額ベース/見込)を見ると、1位のベンダーは、大手企業を中心とした展開により26.9%で、近年はグループウェア製品の一部としての提供に注力し、単体製品の売上は減少傾向である。2位は12.2%、3位は8.1%、4位は7.8%で、BCP対策需要をうまく取り込むことで堅調に推移している。上位企業に順位変動はないが、多数のベンダーが参入しシェアを拡大しているため、今後シェアが変動するとみられている。
複合機を主要製品として取り扱っているベンダーは、複合機と連係した付加価値オプションとしての位置付けで提供することが多い。今後は複合機やスマートデバイスといったハードウェア製品との連係を高めることで製品価値が向上し、利用機会が増えると考えられている。
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