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何ペタまで自力でバックアップするつもり? 巨大化するファイルサーバは「自前で運用しない」IT導入完全ガイド(4/4 ページ)

止められない業務データを格納しているファイルサーバ。増える一方のデータを、どこまで自前で運用し続けられるのか? ストレージ拡張以外のファイルサーバ置き換え案を考える。

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ファイルサーバ運用、クラウドストレージサービスの使いどころ

 本稿では、ストレージ拡張以外のファイルサーバの見直し方として、(1)既存環境をそのままに、自社で運用するよりも高度な運用体制を獲得する方法と(2)既存のインフラ基盤の拡張として企業向けクラウドストレージサービスを採用する方法の2つを見てきた。

 (1)の利点は、従来同様の構成で運用やシステム拡張、調達計画や運用ワークフロー設計などの運用負荷を外部化できる点にある。移行コストは大きく掛からない上、データ量が窮迫するたびに調達計画を見直したり、予算を修正したりといった作業が不要になる。さらに日々の運用工数も削減できるため、自社の情報システム担当者が生産性の高い業務に集中できるようになる。

 (2)の利点は、シャドーITを利用しなくても社内で便利な環境を提供できるという点だ。シャドーITになりがちだったファイル共有やコラボレーション作業を、正しく企業の中に取り戻すことができ、管理できる。加えて(1)と同様に一定の運用負荷も外部化が可能だ。ファイルサーバの置き換えとしてだけでなく、例えばOfficeドキュメントの流通基盤として採用することも検討できるだろう。

 両者は相反するものではなく、適材適所で使い分けていけるソリューションだが、いずれも、巨大化するファイルサーバ運用の工数を企業が自社で持たなくてもよい、という点で革新的なサービスといえる。

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