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プロジェクター選び、法人向けは使い方で決めるIT導入完全ガイド(1/5 ページ)

製品選択時にスペックの読み方が分からず「どれを選べば?」と困惑し、値段の安さで決めてしまうと、安物買いの銭失いになる可能性が高い。使い方に適した製品を導き出す公式がある。

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 ビジネスプロジェクターの製品ラインアップは多岐にわたる。そのため導入時の製品選択では「どれを選べば?」と困惑し、結果的に値段の安さで決めてしまうこともある。これでは、安物買いの銭失いに陥る可能性が否定できない。今回は、ビジネスプロジェクターをどのように使いたいのかを起点として、最適な製品を選定するためのポイントを紹介する。

まずは「使用目的」を決める

 ビジネスプロジェクター選びの基本は、まず使用目的をはっきりとさせること。つまり、どこで使うかというシチュエーションを考えることだ。社内会議の資料投映で使うのか、それとも営業提案資料を客先で映したいのか。小さな会議室で使うのか、大きな講堂で使うのか。

 プロジェクターを使う目的と場所によって、おのずと投映したいスクリーンサイズが決まるだろう。参加人数が10人未満の小さな会議室やミーティングスペースであれば、スクリーンサイズは60〜80インチもあれば十分だ。狭い会議室で映画館のような大スクリーンが求められるケースは少ないだろう。

 参加人数が10〜30人程度の中規模の会議室であれば、80〜100インチ程度のスクリーンサイズを確保したい。このくらいの広さで投映できれば遠い席に座っている人でもしっかりと資料を確認できるだろう。一方で、セミナーが開催できるような大会議室やホールともなれば、スクリーンサイズは100インチ以上が求められる。

最適なプロジェクターを導き出す“公式”

 メーカーのカタログをみれば、使用する規模によって製品が分類されることが多い。だが、カタログスペックで選ぼうとしても項目が多くピンとこない。そこで、メーカーの製品担当者に「スペック表のどの項目に最も注目したらいいのか」という質問をぶつけてみた。

 結論から書けば、注目すべきはルーメン、つまり、ビジネスプロジェクターが内蔵する光源の明るさだ。カタログを読むと、エントリーモデルであってもミドルクラスであっても60〜100インチの投映が可能と書かれている。

 だが、同じ機種でも画面を広くすれば広くするほど、明るさはだんだん暗くなる。それは、投映資料の読みにくさにつながるわけだ。そこで重要なのが、プロジェクターが持つ明るさのポテンシャルということになる。

明るさを求める公式
図1 明るさを求める公式

 「まずは投映したいスクリーンサイズを決めます。それに40〜50の係数をかけると、十分な明るさを確保するために必要なルーメンの目安が分かります」(エプソン販売の担当者)

 例えば、80インチできれいに投映したいのであれば、3200〜4000ルーメンの光源を内蔵する製品がふさわしい。なお、この公式ではプロジェクターを利用する場所の明るさについてはほぼ無視して構わないとのこと。

 このように、絶対に外せない“必要条件”によって製品群を絞り込んだ上で、具体的に「どの機能がいるのか」を検討したい。安易に「値段ファースト」で選んでしまうと、いざ資料を投映したときにボンヤリとしか映らないといったことになりかねないのだ。

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