富士キメラ総研の調べによれば、2016年度の国内L2/L3スイッチの市場規模は1826億円、そのうちIoT向けは123億円とみられる(IoT向けに関しては、耐温度性能を高め、工場やプラントの制御盤内への取り付けに対応したスイッチを対象とする)。
製品形態としては、筐体にさまざまなモジュールを差し込んで利用するシャシー型、拡張性が限定されるボックス型の2タイプがあり、当該市場のうち約7割をボックス型が占めているとみられる。
ベンダー別の市場占有率(金額ベース/見込)を見ると、1位のベンダーは、キャリア、データセンター/クラウド事業者、エンタープライズ、公共などに対し、エッジからコア用途までのフルラインアップをそろえ、33.4%。2位は11.3%で販売は横ばいで推移。3位は9.2%で、移動体キャリアの4G対応一巡による投資抑制の影響もあり、当該用途での販売が減少している。4位は7.6%で、5位は7.3%となっている。
エンタープライズ、公共ユーザーにおけるリプレース需要が継続しており、今後横ばいから微増で推移し、IoT向けは増加傾向で推移するとみられる。シャシー型市場は、ボックス型をスタックする形態への移行が進んでおり縮小傾向だが、携帯電話キャリアの2020年度に向けた5Gの導入計画に伴い高速化需要が立ち上がると考えられ、2017年度ごろから再び成長傾向になると予測される。
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