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ユーザーインタフェースとしてのAI進化論すご腕アナリスト市場予測(2/4 ページ)

新たなユーザーインタフェースとしてクローズアップされているAI技術。音声アシスタントやチャットボットなど最新動向を解説する。

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ユーザーインタフェースとしてAIが担う役割

 AIがユーザーインタフェースを担う可能性について紹介してきたが、具体的にはどんな役割を担うのだろうか。「Accenture Technology Vision 2017」では「キュレーター」「アドバイザー」「オーケストレーター」の3つを挙げている。

キュレーター(CURATOR)

 例えば音楽のストリーミング配信サービス「Spotify」は、ユーザーが過去に聴いた音楽や趣味嗜好を基に、毎週リリースされる新曲をレコメンドしている。このようにAIは、過去の行動や振る舞いを集約して最適な選択肢を提供する「キュレーター」としての役割を担うことができる。粒度はさまざまだが、既に多くのサービスでキュレーターとしての役割をAIが担いつつある。

アドバイザー(ADVISOR)

 単に学習するだけでなく、一歩踏み込んで予測による最適なアドバイスをユーザーに与えてくれる「アドバイザー」としての役割を担うAIも登場している。例えばスタンフォード大学出身の研究者が創業した米Blue River Technology開発の「LettuceBot」は、トラクターに画像撮影のためのカメラを設置し、画像認識技術を駆使することでレタスの間引き作業や雑草の除去作業を行ってくれる農業用ロボットだ。生育状態を画像から判断し、レタスの間引きに関してアドバイスしてくれる機能が実装されている。日本でも農機具メーカーなどが画像認識技術を活用して農作物の生育状態の判断に利用する例も出てきている。

オーケストレーター(ORCHESTRATOR)

 3つ目の役割として期待されているのが、AIが他のAIやデバイスとコミュニケーションし、複数チャネルを組み合わせて最適な形でサービスを提供する「オーケストレーター」だ。例えばAmazon Echoでは、話した命令に対して処理できるプログラム(skill)が、2017年2月時点で1万件を超えている。Amazon Echoに相乗りする外部パートナーが増えれば、特定の店舗に商品注文したり、タクシーを呼んだり、テキストメッセージを送信したり、1つのタッチポイントで百花繚乱のサービスと柔軟に連携できる「魔法のスピーカー」になって行くだろう。

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