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部長が足かせになる、働き方改革(2/3 ページ)
「お隣の企業は働き方改革をしているのか」「どんな取り組みが効果的なのか」「実際のところ成功しているのだろうか」。働き方改革の重要性が叫ばれる昨今、こうした疑問を抱く企業も多いのではないだろうか。
上層部の当事者意識のなさにがっかり
効果が出ていない取り組みとしては「人事評価指標・方法の変更」(25.5%)と「柔軟な勤務制度の導入」(22.9%)といった制度に関する項目だ。キム氏によれば、この結果は、新たな制度の導入が進んでいないということを意味するだけではなく、たとえ制度が導入されていたとしても、社員の実態とギャップが生じていることを示唆するという。
「例えば、長時間労働を是正する制度を導入したとしても、実態としては社員がPCを家に持ち帰ってサービス残業をしているという例もある」(キム氏)
加えて、効果が出ていない取り組みの3位には、「残業時間の削減」(19.9%)が挙がった。その原因としては「実際の業務量を減らすための取り組みを行っていないにもかかわらず、労働時間だけを削減するというのは結果的に無理が生じていると感じている人が多いため」と説明する。
また、「企業の働き方改革を阻害する要因」に関する設問では「社風・文化へのフィット」(33.8%)、「一般社員のコミットメント」(20.9%)「管理職の強いコミットメント」(18.5%)「経営者の強い推進力」(18.2%)などの不足が挙がった。キム氏は、「管理職のこのような回答を見ると、働き方改革に対する管理職のコミットが足りないと自覚している一方で、社風や文化、他人へ責任の転嫁をしているようにも見える。当事者意識が足りないのではないか」と厳しい見解を述べた。
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