IT関連の資格取得状況(2017年)/前編:IT担当者300人に聞きました(2/3 ページ)
キーマンズネット会員325人にアンケート調査を実施した。IT関連資格の保有率や保有目的など実態が明らかになった。
「キャリアアップ」か「実務への生かしやすさ」か
それでは資格保有者が資格を取得した目的は何だったのだろうか。
1位は「昇進、昇格など、社内でのキャリアアップにつながるため」で33.6%、2位は「転職など、社外でのキャリアアップにつながるため」で31.5%、3位は「資格の保有が実務で必要(必須)となるため」で25.0%、4位は「資格手当が得られるため」で23.3%、5位は「前職(もしくは学生時代)に資格取得を必要(必須)としていたため」で16.4%と続いた(図2-1)。
特に業種の中でもIT製品関連業に所属する人や顧客に販売するベンダー・SIerとしての立場にある人は、社内でのキャリアアップや実務で資格が必要になると回答する割合が高かった。
また「主にユーザーとして利用する立場」の人のフリーコメントを見ると「自身のスキルアップのため」「知識の獲得のため」など資格取得を自己研さんの機会として考えている様子が見て取れた。その一方で「資格手当が得られるため」との回答割合が32.1%と他より高く、資格手当が一定のモチベーションになっている側面が垣間見えた。
関連して「資格を取得する上で重視するポイント」は、「実務への生かしやすさ」が1位で65.5%と49.6%で2位の「キャリアアップ」を上回り、3位以下は「知名度」(31.5%)、「取得のしやすさ」(29.7%)、「勉強のしやすさ」(26.3%)の順となった。
前述した資格取得の目的では「キャリアアップ」が1位、2位と続いていたものの、重視ポイントでは実務への生かしやすさが高い割合を示している。これは資格取得の動機としてはキャリアアップが大きいものの、せっかく勉強するのであれば実務に活用でき、サービスの質を向上させたいという意識の表れなのだと予測できる。
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