企業におけるデータ利活用の実態(2017年)/後編:IT担当者300人に聞きました(3/3 ページ)
キーマンズネット会員293人にアンケート調査を実施した。活用中または今後活用したいデータの種類やデータ活用支援ツールの導入状況など実態が明らかになった。
データ活用はセルフサービスより専門部署への依頼が優勢
それでは各社、データの利活用に当たり、どのような環境整備を実施しているのだろうか。「既に実施している」割合順では「データ分析ツールの導入」25.9%、「データ分析部署の整備」20.8%、「データ分析環境の開放(セルフサービスBI)」16.0%、「データ分析スキルの標準化(教育・研修)」15.0%と続き、「実施予定」では「外部データを連携した分析環境の整備」「データ分析ツールの導入」が同率で14.0%となった(図3-1)。
回答の傾向を見ると、データ分析ツールを導入したりデータ分析部署を設置したりするなど、より専門性を高めていく環境整備の方向と、セルフサービスBIを用いてあるほど度現場で自由に分析ができるように整備する方向とに大きく二分されていることが分かる。ただし、専門部署の整備と分析環境の開放は必ずしも相反するものではなく、専門部署の管理下で分析環境が開放されることが多いことは考慮した方が良いだろう。
最後にデータ活用支援ツールの導入状況を尋ねた(図3-2)。「導入済み」では「オンプレミス・ローカルで利用するBIツール」が28.3%と2位の「クラウドBIサービス」11.3%を大きく引き離し、4社に1社は利用している状況が分かった。一方「導入検討中」では、「音声や画像データを使ったAIサービス」10.6%、「統計学や数学を駆使した専門的な分析・解析ツール」8.2%、「クラウドBIサービス」7.5%など外部の専門ツールを利用する意向が見て取れる結果となった。
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