2018年はAIよりもセキュリティ、IT投資意向調査:7つのITトピックス 2018(1/2 ページ)
企業担当へのアンケートから2018年度のIT投資動向を探る。AI/機械学習、IoTなどのキーワードが挙がる中、今、企業の関心と投資ポイントはどこにあるのだろうか。
キーマンズネットでは、読者1549人を対象に「ITへの投資状況に関するアンケート調査」(2017年12月11日〜19日)を行った。番外編となる本稿では前年と比較したIT予算の増減と企業の関心、重要課題に関する調査結果を基に、2018年度の企業のIT投資傾向とその対象について考察する。
調査結果サマリー
- 2018年度の企業のIT投資傾向はほぼ横ばい
- 依然として関心が高いAI/機械学習
- 中堅〜大企業を中心にワークスタイルの変革への対応に課題意識
- 企業の潜在的なIT需要はあるが、現時点ではまだ途上の段階
2018年度の企業のIT投資傾向はほぼ横ばい
まずは、2018年度のIT予算の増減について見てみよう。本調査のなかで「2018年度のIT予算は2017年度と比べてどのように増減する見込みか」を尋ねたところ、最も回答が多かったのは「ほぼ同じ」(50.3%)、「増額される」(11.1%)、「減額される」(8.3%)、「分からない」(30.3%)という結果となった。
ただ、近年の急速なデジタライゼーションの風潮を含めて考えると、現時点では「分からない」と回答した企業も今後「増額する」に転じる可能性も十分に考えられる。
依然として関心が高いAI/機械学習
では、今、企業の関心はどこにあるのだろうか。今回の調査のうち「関心のあるジャンルは」という設問に対し最も多く寄せられた回答は「AI/機械学習/コグニティブ」45.7%であった。従業員規模別で見ても、101人以上の企業の約半数が同分野に関心を持っていることが分かった。機械学習を発展させたディープラーニングを取り入れた業務システムやサービスを展開する企業も増えているなか、同分野における関心は今後も高まっていくと考えられる。
また、AIにおいても本連載第7回でビジネス活用が進んでいるという内容をお伝えしたが、その傾向が本調査結果にも表れているといえるだろう。「AI/機械学習/コグニティブ」以外では、「IoT活用への取り組み」(34.2%)、「サイバーセキュリティ対策」(33.8%)、「クラウドIT基盤(IaaS/PaaSなど)」(33.6%)と続いた。
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