比較表で分かるビジネスチャット、何をどう選んで使うかが勝負【無料版あり】:IT導入完全ガイド(2/3 ページ)
仕事で使っても問題ないチャットツール、たくさん種類はあるが、何がどう違うのか。機能一覧、ライセンス、製品の特徴を一気にチェックする。
既存ツールとの機能の重複
ビジネスチャットツール選定では機能の取りそろえが適切かどうか、他のツールとの使い分けも含めて判断したいところだ。
多くの企業でコミュニケーション機能をもつITツールが複数利用されているはずだ。その幾つかは、上表中のコミュニケーション機能と重複しているだろう。そこに新しくビジネスチャットツールが入ることで、一時的に現場が混乱することもあり得るため、既存ツールも含めて使い方を整理する必要があるだろう。
ワークスモバイルによると、「ツール過多の傾向が強い大企業ほど、ビジネスチャットは基本的な機能だけに絞り込み、ライトプランを契約する傾向がある」という。逆に、スタートアップ企業やデジタル化が進んでいない企業なら、Slackのような豊富な機能が追加できる製品を十分に生かして、コスト効果の高い使い方ができそうだ。
メールとの共存
メールの短所をカバーできるのがチャットツールの良さの1つだが、現実的にメール運用からすぐに完全脱却できる企業はそう多くないだろう。しかし外部とのメールのやりとりが必須でない部門なら、メール廃止の選択もできよう。特にメール誤送信は主要な情報漏えいの原因になっており、その根絶のためのチャット導入は意義がある。実際に稟議(りんぎ)を上げて決裁するまでのワークフローをチャット内で完結させている企業も出現しており、そうした企業では社内連絡メールを禁止するポリシーで運用しているという。
逆にメールがどうしても必要な場合もある。その場合は既存のメーラー運用を続けながら、メール連携機能を利用して、特定の相手からのメールをチャットに転送する運用も可能だ。
未読/既読機能
メッセージが相手に読まれたか、まだかを表示する機能だが、LINE WORKSのようにこれを重視するものもあれば、「ユーザーを不幸にする」と、あえて備えないチャットワークのようなものもある。
連絡が行き届いたかどうかの確認が必須の場合はもちろん、アンケートを実施する場合などにも特にこの機能が重要になると思われる。その一方、メッセージの受け手側は返信を催促されているようで落ち着かないし、発信側もなかなか既読にならないことにいらいらする。それが社内不和を生むことがないとはいえない。利用目的やユーザーの好みに合わせて選ぶことになろう。
ユーザー管理、権限管理
ユーザー管理機能はビジネス用途ではどの製品も備えているが、権限管理(アクセス権限管理)はサービスごとにユーザーや組織がアクセスできるかどうかを設定する機能だ。社員の職制に従ってアクセス権を細かく設定できる製品もあるが、この機能がない製品もあるので注意が必要だ。
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