BoxとDropboxをリスク視点で比較したら? 画面で分かるCASBの魅力:IT導入完全ガイド(2/6 ページ)
CASBは、利用状況の可視化をはじめ、脅威防御やコンプライアンス、データセキュリティなど、クラウドサービスに特化した機能を提供する。具体的な画面からCASBの機能を詳しく解説する。
クラウドサービスごとのリスク評価
CASBにおいては、クラウドサービスごとにクラウドセキュリティ指標やベンダー独自の指標でリスク評価を行っており、その内容が確認できるようになっている。何とこのリスク評価は手作業にて行われており、CASBのノウハウがここに凝縮されているといっても過言ではない。
具体的にリスクの高い理由がそれぞれの項目で確認でき、例えばデータシェアリング(共有機能)があればスコアが80、なければ10といった形でその根拠も明確に示されている。それぞれのリスク判定が積み上がり、このクラウドサービスに対するリスク評価が行われているわけだ。
また、CASBによって評価されたクラウドサービスを、そのカテゴリーごとに比較するといったことも可能なものもある。サンプルではBoxとDropboxという著名なファイル共有サービスを並べて比較しているが、リスク評価はもちろん、現状の利用ユーザー数やライセンスの比較までこの画面でできてしまう。最大3つを横並びで比較できるなど、クラウドサービス調査の貴重なナレッジとしても活用できる。
サンクションITの可視化
企業から許可されたクラウドサービスであるサンクションITに関する可視化画面の例。これは日本企業でも多く利用されているOffice365の画面で、縦にOffice365を使ったアクションが、横は時間軸でのアクション数が表示されている。赤く表示されたところがリスクの高いアクションとして判断され、クリックするとその理由が表示される。この画面から行動を分析するなど、サンクションITの利用状況がたやすく可視化できる。
異常値検出
クラウドサービス上での異常行動を把握し、その状況を可視化する機能もある。例えばBoxを使っているユーザー同士がアカウントを共有して利用している状況を可視化する、本来ダウンロードできない特定ファイルをBoxから自身のスマートデバイスにダウンロードした履歴を可視化する、といったことも容易だ。短期間にログインやログアウトを繰り返す、ログインエラーを繰り返しているといったことも異常値として検知できる。ネットワーク上での異常な行動を常にウォッチし、その状況を検出するアノマリ検知が可能になっている。
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