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伸びる事業部門のIT支出、積極的な業界はどこ?

IT予算を持つ事業(LOB)部門が増えている。IDC Japanの調査によれば、その割合は全体の約4割となった。まだまだIT部門の方が大きいが今後5年の成長率ではLOB部門が上回っている。

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 従来、企業におけるIT製品やサービスの導入などを担当するのは情報システム部門であり、そのための予算もIT部門に振り分けられることが多かった。しかし、ITを積極的に活用することで業務を効率化し、ビジネスのスピードを上げることを狙い、IT予算を持つ事業部門も増えている。

 IDC Japanの調査によれば、2018年の事業部門(Line of Business、LOB)によるIT支出は4.8兆円に達する。また、2016年から2021年の年間平均成長率(CAGR)を見ると、LOB部門による支出額の成長は、IT部門のそれを上回るようだ。

金融、製造、建設業界などで事業部門のIT投資が本格化

 同社によれば、2018年の国内IT市場におけるLOB部門による支出額は4兆8793億円を見込む。一方、IT部門による支出額は7兆3463億円だ。市場全体の約4割がLOB部門からの支出であることが分かる。また、2021年までの5年間でのCAGRでみると、LOB部門は4.0%で成長すると見られ、IT部門の1.5%を上回っている。

国内IT市場の部門別IT支出額
国内IT市場 支出額予測、2017年〜2021年。非企業分野である官公庁、教育、一般消費者市場は含まれない(出典:IDC Japan)

 主に金融、製造、運輸、公共、建設といった産業でLOB部門のIT支出が伸びる。その具体例として、金融機関における業務効率化を目的としたRPA(ソフトウェアロボットによる業務プロセス自動化)の本格活用、エネルギー業界における電力やガスの小売り自由化による顧客サービス拡充などが挙げられる。

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