ロボット作成が無制限、月額課金型RPAとは?
煩雑な業務を自動化するRPA(Robotic Process Automation)。導入企業は大企業が中心であるものの、最近では中小企業における関心も高まり、多様なニーズに応えるようにRPAツールの提供形態が登場している。
煩雑な業務を自動化するとして熱い視線を集めるRPA(Robotic Process Automation)。先行して導入している企業は大企業が中心であるものの、最近では中小企業におけるRPAへの関心も高まり、多様なニーズに応えるようにRPAツールの提供形態のバリエーションが増えている。
TISインテックグループのTISが5月28日に提供を開始した「RPA Smart」は、サーバ型のRPAロボットを月額課金で無制限に作成、利用できるRPAソリューションだ。
1台のサーバにつき1つのライセンスがひも付き、利用料は月額60万円。論理上は1台のサーバ上で、ロボットの作成やクライアントへのデプロイを無制限に行えるという。同社によれば、作成できるロボットの数や規模に制限がないため、自動化する対象業務を絞る必要がなく、トライアンドエラーを繰り返しながら試験的に導入していくことが可能。状況に応じて適応領域を広げられる点が特徴だという。
とはいえ「ロボットの作成が無制限」という言葉については「1台のサーバで稼働するロボットの数が増えすぎるとパフォーマンスが落ちる場合もあるため、1ライセンスにつき同時起動させるクライアントは10端末までに制限することを推奨する」と説明する。
価格は前述したように1ライセンスの月額費用が60万円。サービスメニューとして組み込まれるPoC支援サービスが150万円から提供される。その他、ライセンス発行手数料が1回に当たり25万円、技術支援などのテクニカルサポート保守が月額15万円で付随する。これに加え、今後はRPAの作成支援として研修やeラーニングなどの教育コンテンツをオプションとして用意する予定だ。このオプションの価格は未定だが、20〜30万円になる見込みだという。
提供されるRPAツールは、RPAテクノロジーズの「BizRobo!(ビズロボ)」だ。同社は、このツールの優位性について、管理ツールでユーザーやロボット監視が可能であること、同様に管理ツール上でロボット実行のスケジュールを組むことができること、RPAが自動化対象を認識するための仕組み、すなわちオブジェクト認識や画像認識、座標認識といった自動化方式を複数用意していることなどを挙げている。ちなみにTISは、RPAに適した業務として以下をリストアップしている。契約管理事務や価格調査、商品登録など特定の業種に特化したものから、風評調査やリンク切れチェックなど業種を問わないものまで、さまざまな業務が適用対象だと分かるだろう。
なお、TISではRPA導入におけるPoCから導入プランの策定、本格展開までワンストップで支援するサービス「TIS ソリューション」も提供している。
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