調査リポート
「インクジェットプリンタ」シェア(2017年):シェア情報アーカイブ
インクジェットプリンタの2017年国内出荷台数は前年比3.0%減の62万台。家庭用は年賀状需要があるが、ビジネス用は何が必要か。
IDC Japanの調べによれば、2017年の国内のインクジェットプリンタ(単機能製品)の出荷台数は、前年比3.0%減の62万台だった。MFP(複合機)を併せた総出荷台数では前年比1.5%減の436万3000台で、そのうちコンシューマー向け製品の出荷が90.0%を占めた。
コンシューマー向けのインクジェット製品の主要な印刷用途の1つは年賀状だ。コンシューマー市場におけるインクジェット製品の出荷台数は今後も減少を続けるものの、ある程度の台数で下げ止まると考えられる。一方、ビジネス向けでは、ほとんどの事業所が既にプリンタやMFPを所有する他、オフィス市場におけるプリンタやMFPが減少傾向にあることも影響したとみられる。
プリンタとMFP合計のベンダー別の市場占有率(出荷台数ベース)を見ると、1位のベンダーは前年比0.8ポイント減の43.8%。2位が同比0.4ポイント増の43.7%、3位は同比増減なしの10.3%だった。
ビジネス市場では、低消費電力やシンプルな構造のためメンテナンスが容易といった特長を訴求するなど、今までとは異なるマーケティング活動が必要だ。コンシューマー市場では、年賀状に代わる印刷需要を創出することが急務で、例えば、印刷物の一覧性や携帯のしやすさ、写真の確実な保存といった紙の優位性を訴求することが必要となる。
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