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社会の味方か敵か、「ダークウェブ」の正体とは?5分で分かる最新キーワード解説(4/4 ページ)

仮想通貨NEM流出事件で注目の「ダークウェブ」。犯罪行為の温床になる仕組みから、本来の意義までを徹底解説する。

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NEM流出事件

 2018年1月、仮想通貨取引所のコインチェックにおいて、仮想通貨「NEM」の大量不正送金が発生した。流出したNEMの保有者は約26万人、総額は5億2300万XEM(当時のレートで約580億円相当)にのぼる。

「ダークウェブ」との関連は?

 流出したNEMを他の仮想通貨に交換・販売するサイトがダークウェブ上に出現し、これを通してほぼ全額が交換されたと見られている。

ディープウェブ、ダークネット

 インターネット上のサービスを、Googleなどの検索エンジンがWebをクローリングしてキーワードをインデックスできる部分を表層(Surface)ウェブといい、ログインが必要になる会員制サイトや組織内ネットワークなどの検索エンジンのクローリングが及ばない部分を深層ウェブ、あるいはディープウェブと呼ぶ。

 ダークネットはインターネットの標準プロトコルから外れたP2P通信やTor通信を含むネットワークのことを指す場合と、ホストに接続していないIPアドレス空間のことを指す場合とがある。

「ダークウェブ」との関連は?

 ダークウェブはディープウェブに含まれる一領域であり、非標準のプロトコルを使うという意味でダークネットの一員である。検索可能かどうかよりも、送信元のIPアドレスを秘匿できる点に特徴がある。

ダークウェブ分析システム

 本記事では、電子情報通信学会で発表された論文「HSDirのSnoopingと秘匿サービスへのスキャンを組み合わせたダークウェブ分析システム」(2018年3月)で報告されたシステムのことを指す。著者は立命館大学の小野諒人氏、上原 哲太郎氏、PwCサイバーサービスの神薗雅紀氏、情報通信研究機構(NICT)の笠間貴弘氏。

「ダークウェブ」との関連は?

 この論文では、Tor秘匿サービス上のダークウェブを対象として、Onionアドレスの収集と秘匿サービスを利用しているサーバへのスキャンを組み合わせたダークウエブ分析システムの概要とダークウェブ観測結果について記されている。内容の一部を本文に引用した。

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