最終回:IT業界に都市伝説はあるのか?:噂のIT都市伝説
今まで200回もウワサの真贋を尋ねてきた本企画。今回は企画の本質をえぐる問いかけを行った。哲学的に「深い」回答をくれた読者もいる。
キーマンズネット読者の意見は?
本当
- あるという人がいれば存在する、それが都市伝説です。(30代・女性)
- 火のないところに煙は立たない。都市伝説が発生するには何らかの根拠があるのだ。(40代・男性)
- 「おはらい」に行かないとシステムが不調になるので、毎年正月には近所の神社にシステム部員が参拝していますからね。(50代・男性)
ウソ
- ITはまだ若い分野。あと100年もすれば出てきそう。(30代・男性)
- IT都市伝説は「存在」するけれど「実在」はしません。実体が確定した時点で都市伝説ではなくなってしまいますから。まるで量子的なふるまいですね。遠い未来にはIT都市伝説コンピュータが開発されるのかも。(50代・男性)
都市伝説は必ずある
- 「業界あるある」イコール都市伝説。(50代・男性)
- 人に伝える時に間違って伝わる事があるので、その間違いが伝説になる。(50代・男性)
- IT業界のあるあるなのだから不思議でも何でもない。(50代・男性)
都市伝説なんて思い込み
- ほとんどが思い込みだと思う。それを助長して話が広がってるんじゃないかな。(20代・男性)
- ネタ(原因)を知っているかどうかで決まるような。で、そのネタがNDAで口外を禁止されている情報だった場合、都市伝説かどうかの境界線があやふやになるかも。(40代・男性)
信じる信じないは自分次第
- ロマンがないと技術進歩はないですから。(40代・女性)
- 本当かウソか分からないからこそ「伝説」なんだと思います(50代・男性)
「そもそも都市伝説とは……」と、定義から入ってしまうと複雑な話になってしまい、本稿のような息抜きコンテンツらしからぬ内容になりかねないのでざっくり割愛するが、要は「聞いたことがあるような、ないような話で真実か否か確信が持てないし、調べるほどでもないのでいつまでもよく分からない話全般」がそれに当てはまるだろう。このコーナーでは、ちまたに流れるITにまつわるウワサをはじめとし、IT黎明期のもはや忘れかけられたモノや出来事、そして一概には信じられない最新テクノロジーなどを「IT都市伝説」としてお届けしてきた。
ITについて言えば、ここ数十年で急速に発達、普及したこともあって、過去(といってもほんの20年ほど昔)の話題がレジェンドレベルにまで神格化されていたり、まったく根も葉もない話が真実として語り継がれていることもある。一方で、日々新しい話題がどんどん加わっている。そのために社会一般の話題よりも、より混沌とした都市伝説が形成され続けているように感じられる。
今回のアンケートの結果を見る限り、このコーナーを楽しんでくださっている読者の皆さんは、IT都市伝説についておおむね「存在するもの」として捉えてくれているようだ。
一般的な都市伝説については白黒の判断がつかないまさにグレーな「伝説」に終わることが少なくないが、ことITにまつわる都市伝説であれば、多くの場合において明確な根拠があるケースがほとんどだ。そのためモヤモヤとした後味が残るIT都市伝説というものは多くない。そうしたわけで、伝説に明確な根拠が見つかってしまえば、それはもはやただの事実でしかない。
それでも皆さんが「IT都市伝説は存在する」と受け止めてくれたのは、まさに今回の最大回答となった「信じる信じないは自分次第」という考え方が根底にあるからではないかと分析する。ササッと検索してみれば分かってしまうようなITがらみの話題を「都市伝説」として受け止めてくださったのは、まさに読者の皆さんのそういった考えに理由があったのだろう。
逆に「明確な根拠があるから」こそ、「こんなの都市伝説でも何でもない」と判断される方が少なくないことも十分理解している。そういった冷静な観点と厳しいご意見も、このコーナーには欠かせないものであったと思っている。
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