ファーウェイの“あけおめ”に含まれていた「余計なモノ」:496th Lap:金曜Black★ピット
ここのところ頻繁にニュースのネタにされるファーウェイ。公式Twitterの新年のあいさつで大失態をしでかした担当者の命運やいかに?
スマートフォンやタブレットなどで日本における知名度が上がってきたファーウェイ。本国では「華為技術」と書く中国企業だ。2018年後半は米中間のあれやこれやでニュースをにぎわしたが、2018年の大みそかにもちょっとした「事件」があった。
ファーウェイの公式Twitterが2019年を迎える直前に投稿したツイートだ。それは「2019年おめでとう!(Happy #2019)」というメッセージと、2019という文字が光り輝くCG動画。えっ、それって一体何が問題なの?
問題はツイートの最後にあった。「via Twitter for iPhone」。米国を始めとして欧州や日本でも「ファーウェイ外し」の機運が高まっている。一方、中国ではアップル製品のボイコットに向けた動きもある。よりにもよってiPhoneから“あけおめ”メッセージが送信されたことが分かるやいなや、あっという間に情報は拡散していった。
ロイターの報道によれば、ツイートはファーウェイから委託を受けたPR会社の担当者が行ったものだった。中国の「金盾(グレートファイアウォール)」の存在により、中国国内からTwitterに直接アクセスできない。普段はVPNを経由してツイートしていたのだが、大みそかだったせいかネットワークがつながらない。あせった担当者は香港経由で入手した「Twitterに投稿できるiPhone」に手を伸ばして……。
問題のツイートはすぐに差し替えられた。だがファーウェイの上層部は「ブランドを傷つけられた」と大激怒だ。PR会社の担当者2人に5000元(約8万円)の罰金を科し、1年間の昇給停止処分が下された。
しばしば企業の公式アカウントがツイートでミスをしたことが話題になる。今回は同社を取り巻く状況的にもタイミングが悪すぎた。
上司X: ファーウェイの公式Twitterの中の人が2018年の大みそかにやらかしたいう話だよ。
ブラックピット: まさかのiPhone投稿ですね。ただのおめでとうツイートが大ごとになりましたね。
上司X: 実はファーウェイ、以前にも同じようなことをしている。
ブラックピット: そうなんですか?
上司X: 2018年4月だったかな。広告塔だった女優のガル・ガドットが新製品「Huawei Mate 10」の宣伝ツイートをiPhoneでやってしまった。
ブラックピット: そんなこともあったんですね。
上司X: 今回はタイミングもよくなかった。ところで罰金の5000元というのは高いのか、安いのか。
ブラックピット: 自分だったら痛いですよ。新しいデバイスを買う予算が……。
上司X: ファーウェイのスマホ自体の評価は高いのだから、気持ちを入れ替えてファーウェイの中の人にはがんばってほしいものだよ。
ブラックピット(本名非公開)
年齢:36歳(独身)
所属:某企業SE(入社6年目)
昔レーサーに憧れ、夢見ていたが断念した経歴を持つ(中学生の時にゲームセンターのレーシングゲームで全国1位を取り、なんとなく自分ならイケる気がしてしまった)。愛車は黒のスカイライン。憧れはGTR。車とF1観戦が趣味。笑いはもっぱらシュールなネタが好き。
上司X(本名なぜか非公開)
年齢:46歳
所属:某企業システム部長(かなりのITベテラン)
中学生のときに秋葉原のBit-INN(ビットイン)で見たTK-80に魅せられITの世界に入る。以来ITひと筋。もともと車が趣味だったが、ブラックピットの影響で、つい最近F1にはまる。愛車はGTR(でも中古らしい)。人懐っこく、面倒見が良い性格。
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