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日本のユーザーが、グローバルのRPA市場を牽引している――UiPathダニエル・ディネスCEOに聞く

2021年9月13日、RPA BANK はキーマンズネットに移管いたしました。
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RPA BANK

日本法人設立から2年で業種・規模ともに広範な企業から支持を獲得、国内ユーザーが780社を超えたRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)ツールベンダーのUiPath(ユーアイパス)。世界で約2,500社のユーザーを持つ同社は現在「最重要」と位置づける日本市場からの要望を積極的に採り入れ、日本発の新機能をグローバル展開する準備も進めている。

2019年1月30日に東京で開催された同社のイベント「UiPathForward Japan 2019」に合わせて先頃来日したCEOのダニエル・ディネス氏に、国内のRPA市場に対する印象、さらに今後の展望を独占インタビューした。

■記事内目次

  • 2018年に製品バージョンアップ4回。互換性の担保への高いニーズをクリア
  • 日本企業のRPAの特徴は「検討から導入までが早い」こと
  • Excelとの連携を強化した新ツールは「日本のリクエストがきっかけ」

2018年に製品バージョンアップ4回。互換性の担保への高いニーズをクリア

―RPA BANKからディネスCEOへのインタビューは今回が2度目です。初回はちょうど1年前、2018年のロードマップをうかがいましたが、その後の成果はいかがでしたか。

2018年、われわれは「ケーパビリティ(ロボットの能力向上)」「アジリティ(環境変化への素早い対応力)」「スケーラビリティ(適用範囲と規模の拡張性)」をキーワードに掲げていました。

実際の成果を振り返ると、ツールの能力面ではUiPathのOCR連携機能などを通じて、最新のコグニティブ機能(言語検出や感情分析機能などの認識機能)がより多く活用できるようになりました。また、ロボットの「共通部品」をダウンロードできるマーケットプレイス「UiPath Go!」が充実し、この部品の活用を通じてロボットをシンプルに開発し、素早く展開したいユーザーにも応えられるようになりました。さらに、拡張性の面では管理機能が強化され、同時に1万台ものロボットが稼働可能となりました。

―こうした新機能をいち早く反映するため、ツールのバージョンアップも頻繁に行ってきたそうですね。

ええ、昨年だけでUiPathの新たなバージョンを4回リリースしています。RPAツールのバージョンアップにおいて、日本のユーザーの特徴といえるのが、ツールそのものの性能向上と同程度に「前バージョンとの互換性の担保」を非常に重視している点です。こうしたリアルなニーズを更新のたびに実感し、開発チームへのフィードバックを続けてきました。

日本企業のRPAの特徴は「検討から導入までが早い」こと

―貴社が最重要と位置づけ、製品開発投資の4割を振り向けている日本市場ですが、RPAの普及で先行した欧米市場などとの間で、どのような違いを感じますか。

この1年、米国、欧州、インド、オーストラリア、シンガポール、そして日本などのユーザー企業を多く回り、各国の最新事情を聞くことができました。

他国と比べた、日本におけるRPAの特徴はさまざまな点でみられますが、1つ挙げるとするなら「検討開始から予算獲得、導入の実行に至る決定が、どこよりも早い」ということです。それだけ日本企業が、RPAを強く必要としているということだと思います。

―目覚ましい成長をみせている日本のRPA市場は、欧米のトレンドにキャッチアップしているのか、あるいは独自の進化を始めているのか。どうご覧になりますか。

これは非常に大きなテーマです。ただ、私自身がよく知っているUiPathの製品開発との関係で言うと、われわれは日本の導入企業から、あらゆる点で多くのことを学んでいます。

さきほど触れたバージョン間の互換性の問題をはじめ、運用規模の拡大への対応やセキュリティー性能など、UiPathが世界共通で展開している製品には、日本のユーザーから寄せられた意見や要望をもとにした改良が、既に数多くみられます。

ですから日本のRPAユーザーが現在、グローバルなRPAの発展に対して、多大な貢献をもたらしていることは間違いないでしょう。

Excelとの連携を強化した新機能は「日本のリクエストがきっかけ」

―1月の東京のイベントでは、今後製品・サービスのリリースが数多く予定されているとの発表がありました。日本市場の要望をもとに開発されたツールも登場するそうですね。

はい。Excelとの連携に機能を絞り込んだ簡易版ツール「StudioX」を今年リリース予定です。従来のツールでは、Excel上のデータを取り扱う際、変数に変換する必要がありましたが、新たなツールではこの変換が不要となり、Excelを介してデータを出入力するロボットが、より簡単に作成できるようになります。これは「業務分析の際に、現場のスタッフがExcel上で行っている作業をロボットで効率化したい」という日本からのリクエストがきっかけで開発されたものです。

英語版が先行したマーケットプレイスの「UiPath Go!」も、まもなく日本語版がオープンします。UiPathは、既にロボットを作成、実行するユーザーインターフェースが全て日本語表示となっており、マニュアルやトレーニングも日本語で提供されています。2019年は、日本全国のパートナー企業との協業を通じ、さらに充実したトレーニングプログラムが提供できる見通しです。

―開発と普及の両面で、貴社が日本市場に深くコミットしていることがよく分かりました。最後に、日本企業のRPA担当者へのメッセージをお願いします。

今後RPAは単体での活用にとどまらず、AIとの連携がキーワードになっていくでしょう。RPAとAIは、お互いの強みを引き出し合う関係にあり、RPAによりAI利用の可能性が拡がります。AIなどの活用を通じたデジタルトランスフォーメーションによりライフスタイル変革を進めていく日本政府のコンセプト「Society5.0」に、UiPathも貢献できると考えています。

各業界におけるリーディング企業から選ばれたことで、UiPathは日本のRPA市場における主要なベンダーとしての地位を、短期間のうちに獲得することができました。多くの素晴らしいユーザーとのパートナーシップに感謝しながら、日本におけるRPA活用の先進的な取り組みを、世界のスタンダードとして確立していきたいと考えています。

―2019年の展開にも期待しています。多忙な中、貴重なお話をありがとうございました。

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