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「RPA DIGITAL WORLD TOKYO 2019」カンファレンスレポート

2021年9月13日、RPA BANK はキーマンズネットに移管いたしました。
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RPA BANK

2019年6月7日、RPAをテーマにしたイベントとしては国内最大規模となる「RPA DIGITAL WORLD TOKYO 2019」が東京国際フォーラムにて開催された。

過去最高の総来場者数6,829人を記録した本イベントでは、また出展企業も過去最大となる59社が参加して最新のRPA関連製品/サービス/ソリューションを紹介。

展示ブースをはじめと、RPA関連トップシェアのメーカー/ベンダーによるRPAやAI-OCR/OCR等各種ツールの操作性が体験できるブースや、特長/機能性について学べるハンズオンLab/デモンストレーションセミナーも行われた。終日賑わいを見せていた会場の模様をレポートする。

■記事内目次

  • 1. 大勢の人々で賑わう展示エリア
  • 2. ハンズオンLabでは、ワークショップ形式で操作性やロボット作成を体感
  • 3. 関心のある製品の理解を深める45分間のデモンストレーションセミナー

【展示ブース】進化を見せるソリューション。RPAとOCRを統合した業務自動化プラットフォームの登場

RPA、AI、AI-OCR、OCR、BPM、その他オートメーションツールのトップメーカー/ソリューションベンダーが集結した展示エリア。各社の独自のソリューションが紹介されている個々の展示ブースでは、出展社の担当者に来場者が熱心に質問をする光景があちらこちらで繰り広げられていた。本記事では、3社のブースの模様をピックアップしたい。


SBモバイルサービス株式会社

SBモバイルサービス株式会社のブースでは、RPAツールの中でも国内で利用実績の多い2製品「WinActor」「UiPath」について、両方を実際に動かして比較ができる展示を行っていた。合わせて、同社のRPAエキスパートが、人材育成、開発リソースの悩みをワンストップで解決する導入支援サービスの紹介にも力を入れていた。

同社 事業開発室 RPA事業課 課長 枡田健吾氏は次のようにコメントした。「当社ではRPAに関しては導入支援を中心にサービスを展開しています。今回の展示では、“国内2強”とも呼ばれる2つのRPA製品について、双方を比較しながら自社のニーズにより合致した製品を選定できるよう工夫しました。実際にたくさんの来場者の方からお話をうかがわせてもらったところ、どちらの製品が良いのだろうかと“入口”悩まれているケースが多いことを改めて感じました。そうした悩みの解決にお役に立てればと願っています」


SBI Antworks Asia

SBIグループが60%出資するSBI Antworks Asiaは、AntWorks社が2016年に開発した“世界初の業務自動化プラットフォーム”と銘打つ「ANTstein」の展示を行っていた。

RPAとOCRが統合された同製品は、AIを活用したデータ認識から業務自動化までワンストップでサービスを提供するというもの。ノンコーディングのRPA機能や、フラクタル理論を応用したAI技術による文字データ変換機能を備えるのが特徴という。

展示ブースでは、開発拠点のあるインドからも数名のエンジニアが参加して来場者の技術的な質問に答えていた。

同社の担当者は、「ANTsteinは、RPAとOCRからなる統合型プラットフォームであるため、サポートも一括でご提供できるのが強みの1つです。来場者の方からは最初『初めて名前を聞くベンダーである』と言われることも多いですが、実際に見ていただくとUIのデザインの良さや直感的な操作性をお褒めいただいています」と語った。


株式会社Donuts

株式会社Donutsが提供する「ジョブカン」は、バックオフィス業務を効率化するクラウドサービス群で、「ジョブカン勤怠管理」を始め、経費精算・ワークフロー・採用管理・労務管理・給与計算といった6サービスからなるという。

今回の展示では、このうち新卒・中途・パート・アルバイトの候補者情報管理、面接調整などが可能な「ジョブカン採用管理」を紹介していた。同サービスはRPAを搭載しており、求人媒体に応募した候補者の情報をRPAロボットが自動で取り込むようになっている。

同社 ソリューション事業部 ジョブカン採用管理グループ 事業責任者の岸本真直氏はこうコメントした。「今年10月でリリースから3年を迎える『ジョブカン採用管理』は、人事部門の現場において、様々な求人媒体から情報を取り込んで入力するまでを自動化することで、従来の事務作業を大幅に軽減します。WebブラウザベースのUIのため導入は容易で、既に3,000社近くにご利用いただいています。来場者の方には通常のRPA製品を見に来た情シス部門の方が多いようですが、展示を見て『興味を持った』『うちでも採用したい』とお声がけいただいていますね」

【ハンズオンLab】エクセルの業務効率化に特化した「エクセルRPA」

ハンズオンLabでは、各ブースでハンズオン形式でのRPAやAI-OCR/OCR等の各種ツールの操作性の体感やデジタルロボットの作成体験などが行われた。

各ブースではエキスパート(講師)による少人数(8名分のPCセット)でのワークショップ形式で展開され、それぞれの講師は大型モニターを使いながら、ツールの操作方法やロボットの作成方法などをレクチャーしていた。

6社のブースの中から、デジタル・インフォメーション・テクノロジー株式会社の「xoBlos(ゾブロス)体感ブース」にフォーカスしよう。

「xoBlos」は、エクセルの業務効率化に特化したエクセルRPAで、ハンズオンでは一通り製品説明を行った後、事前に準備した演習問題を参加者が体感できるというものだった。

担当者は、「いままで手作業でエクセルにデータを貼り付けたりしていた作業を自動化するのが『xoBlos』です。マクロやプログラムの経験がない人でも簡単に使いこなせるうえ、ネットワーク上のすべてのデータを扱うことができます」と説明する。

今回のハンズオンでは、自社開発したオンライン教育コンテンツを用いて設定ファイルの作成を体感してもらっていた。参加者の内訳は、経理などのオフィス部門と情シス部門が半々ぐらいで、いずれもエクセルを使う業務は数多いことから、体感後には自社での活用に期待する声が目立ったという。

【デモンストレーションセミナー】クラウド型RPAに集まる関心

デモンストレーションセミナーは、RPAやAI-OCR/OCRなど各種ツールの特長や機能性、他アプリケーションとの連携などを、デモンストレーションを通じて理解してもらう45分間のセミナー。各ブースはシアター形式となっており、それぞれ20名分の席が用意されていたが、いずれも立ち見で溢れるほどの盛況だった。

7社のブースのうちの1つ、株式会社チュートリアルのデモンストレーションセミナーでは、同社が提供するクラウド(SaaS)RPA「Robotic Crowd」の実際の操作方法などの実演が行われていた。

担当者にクラウドRPAである同社プロダクトの特徴を聞くと、「『Robotic Crowd』は、クラウドサービスであるためソフトウェアのインストールや環境構築などが不要なのに加えて、PCを起動させたままにすることなくロボットを稼働することができるといった特徴を備えています。ブラウザベースで実行可能ですのでOSを選ばず導入できます」と、インストール型RPAとの違いについて説明があった。

同社のデモンストレーションセミナーは、交通費精算のワークフローをGoogle Chrome上の「Robotic Crowd」で作成して、ブラウザ上で直接動かしたり、さらにはクラウド上で動かしたりといった体験ができる内容となっており、参加者は熱心に操作に取り組んでいた。

本記事でご紹介したのは、展示エリア、ハンズオンLab、デモンストレーションセミナーの多くのブースの中の一部だが、他のブースも同様に非常に活況を呈しており、企業のRPAやAI-OCR/OCRなどに対する関心の高さが窺えた。

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