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2019年に1番もうかるセキュリティ分野は?

2019年のセキュリティ市場は、どの分野に最も投資されるのだろうか。また、業種別、地域別、企業規模別にみるセキュリティ分野への投資状況は? IDC Japanが調査した。

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 IDC Japanは、2019年における世界のセキュリティ関連ハードウェア、ソフトウェア、サービスの支出額に関する予測を発表した。IDCが47カ国を対象に実施した調査「Worldwide Security Spending Guide」を基にしたもの。それによると、セキュリティ関連ハードウェア、ソフトウェア、サービスに対する全世界の支出額は、前年比10.7%増の1066億ドルとなる見通しだ。2019年から2023年まではCAGR(年平均成長率)9.4%で成長し、支出額は2023年に1512億ドルに達すると見込む。

業種別、地域別、企業規模別にみるセキュリティ投資額

 業種別でセキュリティ支出額が最も多いのは銀行で、次に組立製造業、連邦および中央政府が続いた。3つの業種で、全世界のセキュリティ総支出額の約30%を占める。いずれもマネージドセキュリティサービスおよびインテグレーションサービスに、支出額のかなりの部分(35%以上)を当てる見通しだ。一方、成長率が最も高いと予測される業種は、州および地方政府(12.5%のCAGR)、通信(11.9%のCAGR)、資源産業(11.0%のCAGR)と予測する。

 地域別では、米国がセキュリティソリューションに最も投資をする見込みで、2019年の支出額は462億ドルに達する。組立製造業と連邦政府の2つが、米国における総支出額の20%近くを占める。また、地域別で2番目に大きい市場は中国で、省および地方政府、通信、銀行の3つが、総支出額の47%を占める見通しだ。これに、英国およびドイツが続き、それぞれ銀行および組立製造業が市場をリードする。

 米IDC Customer Insights & Analysis プログラムバイスプレジデントのジェシカ・ゴエプファート氏は、米国において、デジタルトランスフォーメーションの取り組みがセキュリティに大きく影響しているとして、「人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)などの新しいテクノロジーを利用してビジネスの発展を図る際、企業はセキュリティ戦略も発展させる必要に迫られます。銀行、小売、専門サービスなどの業種で健全な成長が見られます。これら3つの業種はいずれも、オムニチャネルエクスペリエンスの構想を実現するために鋭意努力しており、そのために顧客データの安全を確保する必要に迫られています」と考察する。

 企業規模別にセキュリティ市場の支出額をみるとどうだろうか。IDC Japanは、2019年の全支出額のうち約3分の2が、従業員500〜1000人の大手企業および従業員1000人以上の超大手企業による投資だとしている。CAGRは、大手企業については11.4%、超大手企業については9.6%と予測できる。

 なお、中規模企業(従業員100〜499人)および小規模企業(従業員10〜99人)による2019年のセキュリティソリューションへの支出額は、約270億ドルを見込む。

2019年、セキュリティ市場で最も投資が多いのは?

 IDC Japanは、2019年のセキュリティ市場において最も支出額が多い分野を「サービス」とする。具体的には、マネージドサービス、コンサルティングサービス、IT教育およびトレーニングに470億ドル以上が費やされると予測する。IDC Japanではサービスを最も急速な支出成長が見込まれる分野と見ており、2023年までの5年間のCAGRを11.2%とした。

 2019年で2番目に支出額が大きい分野はソフトウェアで、エンドポイントセキュリティソフトウェア、アイデンティティーおよびデジタルトラストソフトウェア、セキュリティアナリティクス、インテリジェンス、レスポンスおよびオーケストレーションソフトウェアなどに約380億ドルが支出されると見込む。

 技術カテゴリー別にみるとどのような予測が立てられているのだろうか。2019年に最大の支出が見込まれるのはマネージドセキュリティサービスで、24時間体制の監視とセキュリティオペレーションセンターの管理に、210億ドル以上が費やされる見通しだ。これに、ネットワークセキュリティハードウェア、インテグレーションサービスおよびエンドポイントセキュリティソフトウェアが続く。

 また、最も高い成長率が見込まれる技術カテゴリーもマネージドセキュリティサービス(CAGR13.9%)で、これに続きセキュリティアナリティクス、インテリジェンス、レスポンスおよびオーケストレーションソフトウェア(CAGR10.5%)、コンサルティングサービス(CAGR9.3%)という順に並んだ。

 米IDC Cybersecurity Products プログラムバイスプレジデントのフランク・ディクソン氏は「今日の新たな信頼環境では、セキュリティ、リスク、コンプライアンスに関する従来の概念に加え、プライバシーや倫理的な事業運営といったコンセプトが導入されています」として、新たな信頼の実装という複雑な作業が求められている今、サイバーセキュリティベンダーに明らかな商機があると述べた。

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