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ちまたで話題の「Clubhouse」で密会が? あの国でもユーザーが爆増しているワケ:599th Lap

最近、ちまたで話題の招待制音声SNS「Clubhouse」。利用者が増えているのは日本だけではない。あの国でも利用者が爆増しているというのだが、その理由とは。

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 このところ、急激に話題となっている「Clubhouse」を知っているだろうか。「音声SNS」として米国で開始されたサービスだ。利用するには先達のユーザーから招待されなければ登録できない仕様だ。日本においては2021年1月末頃からユーザーが増加している。

 日本におけるClubhouseの隆盛についてはいったん置いておくとして、この最新のSNSがとある国において貴重なコミュニケーション手段になっているという。いったい、その国とは……?

 Clubhouseをコミュニケーション手段として重用している国は中国だ。2021年2月7日にロイター通信が報じた。既知の通り、中国にはネット検閲システム「金盾」があり、特定の情報をブロック、フィルタリングする「グレートファイアウォール」が存在する。

 そこに彗星のごとく登場したのが、Clubhouseというわけだ。

 Clubhouseの仕組みを説明すると、Clubhouseは招待制でアプリをインストールしただけでは使えない。1ユーザー当たり2人の招待枠があり、電話番号を利用してユーザーを招待できる。なお2021年2月時点ではiOSのみ対応し、Androidスマホでは使えない。

 ユーザーになると、「Twitter」のように他のユーザーをフォローしたりフォローされたりする。公開されている「ルーム」に参加すれば、ルーム作成者らがスピーカーとして音声で会話し、他のユーザーはオーディエンスとしてそれを聞くことができる。発言したいときには手を挙げると、管理者から承認された場合は発言もできる。もちろん自分でルームを作ることもでき、必ずしもオープンにする必要はなく、フォロワーや承認した知り合いのみを招待したクローズドな空間としても利用可能だ。

 要するに音声チャットルームで雑談し、それを聞くのがClubhouseだ。著名人や芸能人などは、ちょっとしたラジオ感覚、トークショー感覚で話をしていることも多い。Clubhouseのルームは録音禁止で、文字起こしなどもルール違反だ。公の場で話せないようなかなり踏み込んだ内容まで自由に話せる。

 そして話は中国へ。Clubhouseが日本で流行し始めたのと同じ時期に、中国でもClubhouseを利用するユーザーが増えてきた。本来、中国のApp StoreからClubhouseはダウンロードできないのだが、所属国を偽装して回避するなどしてアプリをインストールし、なんとか招待を受ける。なお招待についてはネットで50〜400元(800〜6400円)ほどで取引されていたという。

 そしてClubhouseユーザーになれた中国のユーザーたちは、金盾システムに見られると困る内容をルーム内で話しているという。最近では香港の問題もあっただけに、検閲を受けない空間は貴重なのだろう。中には数千人が集うルームもあるという。

 このまま中国内でClubhouseを使った自由な議論が進んで行くのか……と思っていたところだが、2020年2月9日に中国国内からClubhouseへのアクセスが遮断された。また中国内で人気のSNS「Weibo(新浪微博)」において「Clubhouse」というキーワードで検索しても、検索結果が表示されない。

 この件について報じたNew York Timesによれば、中国のClubhouseでは必ずしも政治的なことばかり話されていたわけではなく、アニメやゲーム、仕事の話で盛り上がっていたルームもあったという。だが中国当局はClubhouseのような当局の目の届かない場所で自由な会話は許せない、という判断だったようだ。


上司X

上司X: 人気爆発「Clubhouse」、中国でも秘密の会話に使われている! という話だよ。いやそういう話だったんだけど……。


ブラックピット

ブラックピット: 既に当局から遮断されましたと。残念ですね。


上司X

上司X: それこそ世界最大レベルの利用者集団になる可能性もあったろうに。さすがに金盾システムの前では無力だったか。


ブラックピット

ブラックピット: そこまでして情報を遮断したり検閲したりしたいものですかね。


上司X

上司X: そこはそれ、国家の問題だからな。外から一概に批判することはできないと思うよ。


ブラックピット

ブラックピット: そうですか。日本は検閲されてないだけ幸せかもしれませんけど。


上司X

上司X: 日本でもないとは言い切れないが……というのはまあいいとしてだ、しかしClubhouseみたいな音声SNSは昔からあったし、何を今さらと思われるところだが、実は注目されているらしく、他にもいくつか開発されていると聞いたよ。


ブラックピット

ブラックピット: そうなのですね。みんな音声好きなんですね。僕なんて、Clubhouseの招待ありましたけどスルーしてやりましたよ! こういうの、あんまり興味ないんですよね! ましてや会話なんて。


上司X

上司X: ふふ。実際のところ招待なんてきてないんだろう? そう見栄を張ることないって。俺も音声でやりとりするよりは文字チャットのほうが好きだからな。……でもまあ招待が来たとしたら受けるけどね。

川柳

ブラックピット(本名非公開)

ブラックピット

年齢:36歳(独身)
所属:某企業SE(入社6年目)

昔レーサーに憧れ、夢見ていたが断念した経歴を持つ(中学生の時にゲームセンターのレーシングゲームで全国1位を取り、なんとなく自分ならイケる気がしてしまった)。愛車は黒のスカイライン。憧れはGTR。車とF1観戦が趣味。笑いはもっぱらシュールなネタが好き。

上司X(本名なぜか非公開)

上司X

年齢:46歳
所属:某企業システム部長(かなりのITベテラン)

中学生のときに秋葉原のBit-INN(ビットイン)で見たTK-80に魅せられITの世界に入る。以来ITひと筋。もともと車が趣味だったが、ブラックピットの影響で、つい最近F1にはまる。愛車はGTR(でも中古らしい)。人懐っこく、面倒見が良い性格。


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