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ネットワーク仮想化市場は「ネクストノーマル」をどう進むのか?

今まで高い成長を続けてきた国内ネットワーク仮想化/自動化市場。同市場は、このまま右肩上がりの成長を続けられるのだろうか。市場調査の結果から今後の動向を読み解く。

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 SDN(Software-Defined Network)に代表される国内ネットワーク仮想化/自動化市場。IDCが2020年4月に発表した予測を振り返ると、2019年〜2024年にかけて同市場の支出額は堅調に推移するとみられていたが、2020年の予測に変化は見られたのだろうか。IDC Japanが発表した調査結果を見ながら、今後の動向を動向を見ていく。

「ネクストノーマル」の社会における仮想化/自動化市場の未来

 IDCは、データセンターと企業ネットワーク向けを合計した国内ネットワーク仮想化/自動化市場は、2025年にかけて年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)4.6%で拡大を続けると予測する。


国内ネットワーク仮想化/自動化市場 支出額予測(2019年〜2025年)(出典:IDC Japanのレポートより)

 これまで高い成長を続けてきた国内ネットワーク仮想化/自動化市場だが、2020年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染拡大の影響を受けて、マイナス成長に転じた。データセンターのネットワーク仮想化/自動化市場はマイナス5.5%、企業ネットワークにおけるネットワーク仮想化/自動化市場はマイナス10.8%の前年比成長率となった。

 コロナ禍で経済状況やビジネス状況が不透明な中で、企業がオンプレミスのITインフラに対する投資を抑制したことや、ネットワーク更新プロジェクトの延期や保留などが影響したものと考えられる。

 一方で、これからの新たな社会「ネクストノーマル」において、ネットワーク基盤に不可欠なものとして、IDCはネットワーク仮想化と自動化の活用は進むと考えている。データセンターにおけるITインフラストラクチャのモダナイゼーションと効率化の追求を原動力として、国内データセンターにおけるネットワーク仮想化/自動化市場は、2020年〜2025年のCAGRは4.5%で成長すると同社は予測する。

 また、企業ネットワークの運用管理において省人化と遠隔化、自動化が求められる中で、それを実現する企業ネットワーク仮想化と自動化の必要性も高まるとみている。国内企業ネットワーク仮想化/自動化市場の2020年〜2025年のCAGRは、4.7%とIDCは予測する。

 通信事業者ネットワークにおけるネットワーク機能の仮想化市場である国内NFV(Network Functions Virtualization)市場も、MNO(Mobile Network Operator)の5Gサービス用設備投資を原動力に、堅調に成長を続けるとみられ、同市場の2020年〜2025年のCAGRは、6.6%とIDCは予測する。

 5G SA方式(スタンドアロン方式)に基づいたサービスの開始に向けた5Gコアネットワークの導入や、RAN(Radio Access Network)の仮想化の進展が、国内NFV市場拡大の鍵を握るとIDCではみている。

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