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やってるつもりの“自己満上司”に伝えたい部下の本当の気持ち

ワークシフトが進み部下の働きぶりが見えなくなったことで、管理職はストレスを感じ始めているという。これからの上司に求められるスキルとは。

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HR Dive

 Microsoftが2022年3月16日に発表した「Work Trend Index」レポートによると、第一線に立つ管理職は、「会社が従業員の期待に応えられておらず、困難な立場に置かれている」(注1)と答えたという。さらに、調査対象の管理職のうち74%が「自分のチームに変化をもたらす影響力やリソースを持っていない」と回答した。

 それらの課題の一例を挙げると、ハイブリッドワークで働く従業員の38%が「いつ、何のために」オフィスに出社するのかが最大の課題だとした。それを定義したリームリーダーはわずか28%だった。

 Microsoftはこのレポートの中で、「オフィスワークだけに頼るわけにはいかない」と述べる。注目すべきは、調査対象となったハイブリッドワーカーの半数以上が、「今後1年間で完全にテレワークに移行する」と回答したことだ。

「思っているほど役に立っていない」上司との深い溝

 多くの企業でテレワークやハイブリッドワークが当たり前になると、管理職はそうした就業形態に対応するためのトレーニングやサポートが必要になるだろう。

 これまでのレポートでも「管理職は自分が思っているほど役に立っていない可能性がある」(注2)と指摘されている。2020年10月に15Fiveが発表したレポートによれば、調査対象の従業員のうち上司との「1on1ミーティング」(個人面談)が役に立っていると答えたのは半分以下だったのに対し、管理職は74%だった。

 コーチングやフィードバック、効果的な個人面談の仕方など、管理職向けトレーニングツール(注3)を提供する企業も出てきている。2021年のPerceptyxのレポート(注4)によると、管理職はテレワーカーやハイブリッドワーカー(特に女性)がオフィスワーカーや直接雇用の従業員と同じ待遇を受けられるようにするためのトレーニングも必要だろうと指摘する。

 しかし、管理職は一般従業員と経営幹部との間でテレワークの根比べに巻き込まれている(注5)。一般従業員はテレワークの柔軟性を好んでいるが、経営幹部は企業文化やコラボレーションを理由にそれに反対の立場を取っている。ある専門家は、「経営幹部は生産性を懸念するも実際に従業員の働く姿を見ることができないため、ストレスを感じているかもしれない」とHR Diveに語った。

 しかし、現在は労働力不足のため、全ては従業員次第だと専門家は述べる。雇用主は管理職研修やハイブリッド型ワークモデルなど、労働者が組織に定着するための投資を検討する必要がある。

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