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Z世代の年間転職率は「134%」 本音から見る戦力化のキモとは

学習意欲や要求水準の高いZ世代が仕事に対して“心の奥底”で感じていることとは何か。労働力の最年少世代であるZ世代を取り込むためのヒントを、LinkedInのリクルーターが語る。

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HR Dive

 労働力の最年少であるZ世代は確信を持って行動している。ジョブプラットフォームのLinkedInが「グレート・リシャッフル」(the Great Reshuffle/大規模な人材移動)と呼んでいる現象において、Z世代の動きが顕著だ。LinkedInのデータによれば、ZZ世代の2019年の年間転職率は前年比134%に上る。ミレニアル世代が前年比24%増、ベビーブーマー世代が同4%減であることと比較すると、その差は歴然としている。

 LinkedInは2022年5月18日、Z世代のエンジニア採用担当者の一人であるマディソン・ビトゥグ氏の調査結果をまとめ、Z世代の深層心理に関するスクープを発表した。注目すべきは、Z世代は、「雇用主が柔軟な勤務形態を提供しなかったことを理由に退職した」または「退職を検討したことがある」と回答した割合が最も多い年齢層という結果だ。

Z世代はなぜ仕事を辞めたがるのか 根底にある不安

 ワシントン州立大学のカーソン・ビジネス・カレッジ(Carson College of Business)は2022年2月に公表した調査結果では、Z世代社員の67%が、現場で働いた経験がないため、同僚の何人かに「遅れている」と感じていると報告した。

 Z世代は学習に対して大変意欲的だ。LinkedInの最新のWorkforce Learning Reportでは、この年齢層の76%が学習はキャリアの達成に不可欠だと答え、2019年から2020年の間に学習者1人当たり他の年齢層よりも50%多くの時間、学習コンテンツを視聴していることが明らかになった。

 学習意欲が高い理由は、研究者が過去1年間に明らかにした内容によると、根底にある世代間のキャリア不安に関係があると見られる。2022年3月、人事アドバイザリーおよびコンサルティング企業のLee Hecht Harrisonによる調査で、Z世代の回答者の34%が「自分のスキルセットは職場で使えないと感じている」ことが明らかになった。

 HR DiveはLaSalle Networkが調査した「What The Class of 2022 Wants」というレポートも取り上げている。回答者の38%が卒業前に3つ以上のインターンシップを経験したと答えたグループ内において、新卒者の48%が「社会人としての準備不足を感じている」と回答している。

 若い世代の労働力は、他の世代と比較して間違いなく要求水準が高い。このグループにとって、柔軟性と多様性、公平性、包括性への徹底したコミットメントは譲れないメリットであり、メンタルヘルスとウェルビーイングへの投資は最重要課題となっている。Z世代にとって、行き届いた配慮(kindness)は企業の価値観だ。結局のところ、新しい労働者層は、前の世代が最高のものを提供するよう求めている。

ワークモデルのためにキャリアを妥協することはない

 「LinkedInのリクルーターとして、また私自身がZ世代であることから言えるのは、この新しい労働者層は大部分が創造的で、適応力があり、価値観を重視し、意図的にキャリアを選択しているということだ。そして、キャリアをスタートさせた仲間とキャリアの目標について話をする中で、一つのことが明らかになった。Z世代は、自分たちに合わないワークモデルに合わせるために、キャリアビジョンを妥協することを望んでいない」(ビトゥグ氏)。

 ビトゥグ氏のブログ記事の中で、人事チームにとって有益な議論となる興味深い概念が「エクスペリエンス・インフレーション」(experience inflation)という考え方だ。要するに、求人情報で求職者が長年の経験を積んでいることを採用条件として挙げている場合、どのようにして実務経験を積めるかということだ。(2017年12月から2021年8月の間に公開された約400万件の求人情報を見て、LinkedInは雇用者がエントリーレベルの求人情報の35%に少なくとも3年の関連実務経験を求めていると判断した。)

 ビトゥグ氏は、多くのエントリーレベルの求人は必ずしもそのように記述されておらず、「キャリアをスタートしたばかりの求職者に現実的な年数以上の経験を求めることが多い」と指摘している。

 「エントリーレベルの採用で“ホームラン”を狙うのは良いことだが、厳しい採用条件のせいで優秀な人材を逃してしまう可能性がある」と、LinkedInのエンジニア採用担当者は述べている。これは、Z世代の学習意欲を示す他のLinkedInのデータを考慮すると、非常に重要な考え方だ。

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