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神戸製鋼がチャットbotをリプレース 約1万人の問い合わせ対応を自動化する方法は

神戸製鋼所がAI型チャットbot「HUE チャットボット」を導入し、2023年4月から本格運用を開始した。別のチャットbotからリプレースしたというが、その理由は。

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 ワークスアプリケーションズは2023年5月12日、神戸製鋼所(以下、神戸製鋼)がAI型チャットbot「HUE チャットボット」を導入し、2023年4月から本格運用を開始したと発表した。

 神戸製鋼は約1万人の従業員からの社内問い合わせ対応をどのように自動化するのか。また、神戸製鋼は「HUE チャットボット」の別のチャットbotからリプレースしたというが、その理由は。

トライアル導入で効果を発揮

 神戸製鋼は、2022年9月末からHUE チャットボットの利用準備を開始し、同年11月からは管理部門のトライアル利用を開始した。

 神戸製鋼によると、HUE チャットボットには290万語(2021年5月現在)の登録語彙があるため、導入にかかる負担が少なく、すぐに利用を開始できたという。トライアル開始後、約3週間で1000件以上の問い合わせが寄せられて、電話やメールなどでの回答にかかる工数の削減に貢献した。

 チャットbotの運用に当たっては、回答精度やユーザー満足度の向上のためメンテナンスが欠かせないが、HUE チャットボットはノンプログラミングで管理画面から直接メンテナンスが可能だ。

 AI(人工知能)が導き出した回答候補が正しくない場合は、管理担当者が既存の回答から正しいものをドラッグ&ドロップで直感的に指定する「回答候補の調整」や「キーワード登録」といった機能があり、メンテナンスにかかる工数を削減できる。


管理画面からドラッグ&ドロップで直感的にメンテナンス可能(出典:ワークスアプリケーションズのプレスリリース)

他社製からリプレースした理由は

 神戸製鋼は以前からチャットbotを利用していたが、コストメリットとメンテナンスのし易さからAI搭載型HUE チャットボットへのリプレースを実施した。

 HUE チャットボットはシナリオ型、一問一答型など自由にFAQを作成できる。また、自然言語処理技術を活用し表記揺れにも対応可能だ。「『Zoom』を使用したいが、どういった設定が必要か」や「Zoomで会議したいので使用方法を確認したい」という質問を同じような内容だと判断可能なため、一つのFAQで対応できる。

 表記揺れに対応できることで、リプレース前は類似のFAQの登録質問数が70件程あったが、HUE チャットボットでは2件まで集約できた例がある。

 HUE チャットボットは2023年4月、テキストサーチ機能を追加した。社内規程や各種マニュアルなどのファイルをアップロードすると、ユーザーから問い合わせがあった場合、AIがアップロードファイルを参照して回答できる。


テキストサーチ機能のイメージ(出典:ワークスアプリケーションズのプレスリリース)

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