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「近くに住んでほしい企業」VS.「引っ越したくない従業員」 駆け引きの行方は?

ある調査によると仕事のために転居する人が減っているようだ。どのような働き方がスタンダードになるのだろうか。

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HR Dive

 再就職支援事業を手掛けるChallenger, Gray & Christmas, Inc.が2023年5月16日に公開したレポートによると(注1)、ハイブリッドワークの浸透により、「仕事を求めて転居したい」と考える求職者が減っているという。

 2023年第1四半期、転職のために転居する求職者の数は同社の調査開始以来最低水準に落ち込んだ。求職者のうち、新しい仕事のために転居したのは1.6%で、前年同期の4.6%から減少した。この値はピーク時には7.7%にもなる。

 これは、テレワークという選択肢が当たり前になったことと、金利の上昇により住宅購入が魅力を失っていることで起きていると考えられると同社は述べた。

転居しない求職者と出社を求める企業

 そのような状況で、企業は今後もテレワーク制度を続けるのだろうか。

 Challenger, Gray & Christmasのシニアバイスプレジデントであるアンドリュー・チャレンジャー氏は次のように述べる。「1980年代から90年代にかけて求職者の3分の1近くが新しい職を求めて移動していた。それ以降、住宅のコストの上昇と、各地域への企業の移転などによってその割合は下がり続けている。今はテレワークとハイブリッドワークの職が求職者を自宅にとどめている」

 一方、同社によればテレワークを維持する企業は減っているという。同社の別の調査によると、調査対象の米国企業の39%が完全なテレワークを提供し、2022年秋の割合である73%から減少している。

 他のレポートによると(注2)、今後は完全なテレワークからハイブリッドワークへの移行が進み、従業員がオフィスで過ごす時間が増える可能性があると分かった。

 チャレンジャー氏は次のように述べる。

 「多くの企業は従業員をオフィスに呼び戻している。ハイブリッドワークが一般的になりつつあるため、完全なテレワークを希望する求職者は譲歩しなければならないだろう」

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