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AI規制の“津波”到来 どのような利用法が問題なのか

AIに関して多くの法案と規制が審議されていると専門家は指摘する。どのような利用法が規制の対象となっているのだろうか。

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HR Dive

 法律事務所グリーンバーグ・トラウリグLLPのケリー・ドブス・バンティング氏は2023年6月13日(現地時間)、米国ラスベガスで開催された米国人材マネジメント協会(SHRM)の年次会議に登壇し、職場におけるAI(人工知能)の危険性への警鐘を鳴らした。AIの導入には訴訟やコンプライアンスのハードルが存在するという(注1)。

AI規制の”津波”到来

 「ChatGPT」の流行もあり企業におけるAIの利用が進むと思われるが、その裏ではAI規制も進んでいるようだ。どのような用途、ケースが問題なのだろうか。

 米国政府は障害者差別法違反など、AIに関する潜在的な差別についてのガイダンスを着実に公表している(注2)(注3)。州や自治体もAIの使用方法に関する法律を制定している。米国ニューヨーク市は2023年に施行された法律で、自動化された雇用決定ツールに関する企業の利用方法について、偏見に関する監査と候補者や従業員への事前通知を義務付けている。(注4)。

 ドブス・バンティング氏は次のように述べた。

 「この問題は誰にとってもひとごとではない。現在、34の州議会でAIに関連する160以上の法案や規制が審議されている。州による規制の“津波”が押し寄せているのだ。複数の州にまたがって事業を展開する企業は、神に祈るしかない」

 同時に、機械学習(ML)を含めたAIが職場でどのように使われるべきかを巡る訴訟も増えている。人事管理ソフトウェアのベンダーであるWorkdayに対して2023年の初めに起こされた集団訴訟では(注5)、同社が使用しているソフトウェアが人材エージェントのように振る舞い、偏った求職者スクリーニングアルゴリズムを持っていると主張された。

 ドブス・バンティング氏によれば、この訴訟はベンダーに対する初めての大規模な集団訴訟(注6)だという。

 「これが最後ではない。始まりに過ぎない」(ドブス・バンティング氏)

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