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どの世代も素通りする“ダメ求人”の特徴とは?

ある調査によれば、魅力を欠く求人の特徴は世代共通のようだ。求職者の心を動かす要素とは。

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HR Dive

 求人広告を出しても思うような応募が来ず、人材の確保が難しい――そのような悩みを抱える企業も多いだろう。人事関連サービスを提供する企業が1000人の従業員を対象に行った調査から興味深い事実が分かった。

 求人に興味を失う原因はあらゆる世代で共通するものがあるようだ。どのような要素が求職者の心を動かすのだろうか。どの世代も素通りする“ダメ求人”の特徴が明らかになった。

 Robert Halfの同調査によると、世代により順位は異なるものの、どの世代においても「給与の透明性の欠如」「職務責任の不明確さや理不尽さ」「採用担当者とのコミュニケーション不足」は募集職種への応募を断念する理由の上位に挙げられている(注1)。特にX世代やミレニアル世代、ベビーブーマー世代には、「競争力のある給与と定期的な昇給」が仕事の満足度に最も影響を与えるという。

 回答者の多くは「幅広い視点に触れること」「職位の異なる同僚から学ぶこと」「他の世代の同僚と指導し合える、さまざまな世代が働く職場」に価値を見出している。

給与の透明性は組織の文化に結びつく

 最近の研究によると、給与や仕事への期待、職場文化、特に多様性と包括性(D&I)に関する透明性の確保は、ポストコロナにおける人材の採用・定着に大きな影響を与えている。

 「これは、給与の透明性が法律を順守することにとどまらず、組織の文化を反映するものだからだ」と、コンサルティング企業のMercerが2023年2月に開催したイベントでパネリストたちは強調した(注2)。

 同イベントで「給与の透明性を確保するためには、雇用主が職務の対価や給与体系をどのように社内および社外に伝達しているかを評価する必要がある。これらの取り組みは、従業員が組織にとどまるか他の仕事を探すかに大きな影響を与える」と人材の専門家は指摘している。

 給与管理サービスを提供するPayscaleが2023年6月1日に発表した報告書によると、給与の透明性は離職率を低くするのに役立つ一方で(注3)、従業員は自分の給与が求人広告に掲載された給与より低いことに気付いた場合、離職する可能性が高くなるという。企業は、給与がどのように設定され、どうすれば昇給できるのかを従業員に伝えることが重要だ。

 3000人以上の大学生を対象としたSimplicityの調査によると、企業は求人の内容を現実的で透明性のあるものにするために、求人広告の記述を見直すことも検討すべきだという(注4)。

 Robert Halfもこの提言に賛同している。同社は、企業が求職者に対して給与や職務内容を正確に伝えることや、人材ソリューション企業と協力する際に要件を明確に伝え、リクルーターと連絡を取り合うことを提案している。

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