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Google「Bard」は“おしゃべり”好き? 専門家が危ないと叫ぶトラップとは:732nd Lap

2023年5月に日本語版の提供が始まったGoogleのチャットAI「Bard」。期待が集まる一方で、「Bardには問題がある」とある専門家は警鐘を鳴らす。

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 「ChatGPT」の登場以来、生成AIサービスの開発に取り組む企業が急激に増え、Appleも独自AIの開発を進めているとのうわさがある。チャットAI「Bard」を開発するGoogleもその一社だ。

 ある専門家は「Bardにはセキュリティ面で問題がある」と警鐘を鳴らす。ユーザーが気を付けるべきBardの“トラップ”とは?

 Bardには「共有」機能がある。その名の通り、AIとのチャットを他のユーザーに共有できる機能だ。その機能が、今、問題になっている。

 SEOコンサルタントのガガン・ゴートラ氏が2023年9月26日に「X」(旧Twitter)にポストした内容によると、「Bardとの会話の中で個人情報を共有しないように。その情報がインデックスされ、インターネットに情報が公開されるかもしれない」とある。

 ゴートラ氏の調査によると、Bardと交わした会話を共有することで、そのURLがGoogle検索にインデックスされるという。インデックスとは、その情報が検索データベースに登録されることだ。つまり、検索結果にヒットする可能性があるということだ。

 ゴートラ氏は「site:https://bard.google.com/share/」の検索結果をスクリーンショットし、Xにポストした。そこには、どこかのユーザーがBardと交わした会話URLと、その冒頭部分が表示されていた。これは、Bardの共有機能が「有効」になっていたためだと思われる。

 Bardの共有機能は「共有リンク」を発行することで他のユーザーと会話の内容を共有するものだ。作成されたURLはBardのデータベースに保存されるのだが、その情報がGoogle検索にインデックスされてしまったようだ。

 米ビジネスメディア『Fast Company』は2023年9月27日の記事でこの件を取り上げた。

 それによれば、AI評論家のシモン・ウィルソン氏は「会話の共有機能と聞けば、一般的には『リンクを知っている人だけが見ることのできる会話』と理解するはずだ」とコメントする。誰もがまさか自分とAIの会話がGoogle検索でヒットするとは思ってもいないはずだ。

 またウィルソン氏は、ChatGPTの共有機能を引き合いに出し「ChatGPTの共有機能は、共有されるコンテンツが検索エンジンによってインデックスされないようブロックするコードが含まれている」と説明する。Bardが意図的にブロックしなかったのか、うっかりミスだったのかまでは言及されていないが、この共有機能の仕様が「プライバシーに関する機能において、『Googleドライブ』や『Google ドキュメント』など他のGoogleサービスとは大きく異なる」と強く批判する。

 この件を受けてGoogleの広報担当は「今後インデックスされないように取り組んでいる」とのコメントを発表した。2023年10月中旬時点では、少なくともゴートラ氏が指摘した「site:https://bard.google.com/share/」の検索結果は表示されないようになった。

 チャットAIは会話情報も学習データとして蓄積するため、生成AIサービスで個人情報を入力する際は慎重にと言わてれてきた。今回のBardの件を戒めに、慎重にチャットAIを利用していきたいものだ。


上司X

上司X: GoogleのBardで、AIとの会話内容がインデックスされてGoogle検索にヒットする現象が起きた、という話だよ。


ブラックピット

ブラックピット: Bardって吟遊詩人ですよね。名前はカッコイイのに共有機能を使ってしまうと、その共有URLが世界中に共有されると。なんとも……。


上司X

上司X: まあ、今は共有されたチャットの履歴が直接インデックスされてることはなくなったみたいだけどね。


ブラックピット

ブラックピット: でも、基本的にBardは会話内容をGoogle検索にインデックスする仕様ですよね。さっきBardに「あなたとの会話はGoogle検索にインデックスされますか?」って聞いてみたら、あっさり「はい、インデックスされます」って言いきりましたよ。


上司X

上司X: まあ、利用規約にも明示されてるからな。承諾して使ってるわけだし、そこは「イヤなら使うな」ってヤツよ。


ブラックピット

ブラックピット: まあ、そうですけど。一方でChatGPTに同じことを聞いてみたら「検索エンジンにインデックスされない」とのことでしたよ(笑)。「会話は学習のみに利用される」んだそうです。


上司X

上司X: そこは開発元の考えによるものだな。しかし、どちらのサービスでも「個人情報は入力するな」と言われるのは間違いない。そもそもインターネットを利用していてパカパカと個人情報を開示する方が間違っているだろうし。


ブラックピット

ブラックピット: AIとチャットしていて、個人情報を入力する時ってありますかね? 私の電話番号は「×××」ですって入力するようなシチュエーションが浮かばないんですが。


上司X

上司X: いや、分からんよ。「私の電話番号がどこかのWebサイトに登録されていますか?」なんて質問を投げる可能性はなくもない。そうなると、それがインデックスされる可能性はあるわな。とにかく、AIとのチャットが一般的になりつつある今、よく考えながら使っていかないとダメだろうな。

川柳

ブラックピット(本名非公開)

ブラックピット

年齢:36歳(独身)
所属:某企業SE(入社6年目)

昔レーサーに憧れ、夢見ていたが断念した経歴を持つ(中学生の時にゲームセンターのレーシングゲームで全国1位を取り、なんとなく自分ならイケる気がしてしまった)。愛車は黒のスカイライン。憧れはGTR。車とF1観戦が趣味。笑いはもっぱらシュールなネタが好き。

上司X(本名なぜか非公開)

上司X

年齢:46歳
所属:某企業システム部長(かなりのITベテラン)

中学生のときに秋葉原のBit-INN(ビットイン)で見たTK-80に魅せられITの世界に入る。以来ITひと筋。もともと車が趣味だったが、ブラックピットの影響で、つい最近F1にはまる。愛車はGTR(でも中古らしい)。人懐っこく、面倒見が良い性格。


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