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「これは非情だ」MicrosoftのAI開発が猛烈に非難される理由:733rd Lap

第4次AIブームと言われる現在、どのITベンダーも生成AIを活用したサービスやアプリケーションの開発に励んでいる。だが、Microsoftはあることが原因で、AI開発において大きな批判を浴びている。

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 Microsoftは「ChatGPT」の開発元であるOpenAIと提携し、AIの開発と機能向上に力を注ぐ。Microsoftのデータセンターでは、AIの学習トレーニングが連日続けられているという。

 ある団体は、このMicrosoftのAI開発を猛烈に批判しているという。今度は、一体、何をやらかしたのか?

 ある専門家は、MicrosoftのAI開発が地球沸騰化に伴う水不足に加担していると批判した。この件について、アメリカのWebメディア『Futurism』が2023年9月26日の記事で報じたことで、世界に拡散された。

 アイオワ州ウェストデモインにあるMicrosoftのデータセンターではAIの処理やトレーニングが行なわれている。そこで使われているコンピュータや設備を冷却するために、周辺地域を流れるラクーン川やデモイン川から取水された水を利用しているという。

 だが、ラクーン川やデモイン川の流域ではここ数年の高温化によって2020年以降水不足が続いている。その影響は地元の自然愛好家が「川でカヌーを漕ぐこともできない」と嘆くほどで、深刻な水不足に陥っているようだ。

 それにもかかわらず「Microsoftは川の水をデータセンターに引き込んでChatGPTのために利用している」とアイオワ州の市民団体の主催者であるジェイク・グローブ氏は強く批判した。同氏は「AIの需要の高まりは、アイオワの水不足をさらに悪化させるだろう」と憤りを見せる。

 Microsoftはコンピュータの冷却のために大量の水を使っていることは認めていて、世界で使用している水の量を2021年と比較すると2022年は34%増加したという。これについて、専門家は「水の消費が増加しているのはAIに起因している」と指摘する。

 記事では、ウェストデモインにあるデータセンターが2022年7月に1150万ガロン(約4353万リットル)、翌月には1340万ガロン(約5072万リットル)という驚くほどの量の水を消費していたことが指摘された。そして、これがChatGPTの世界的ブームが始まる前年のデータであることに対して専門家はさらに批判した。ChatGPTがリリースされた2022年11月以降は、水の消費量はさらに増大していることは想像に難くない。

 「冷却水であれば川に戻せばいいのでは」と思うだろうが、データセンターで冷却に利用された水はその多くが蒸発してしまう。残った水も塩分や不純物が多く溶け込んでいるため「ブローダウン」という特別な処理をした後に廃棄する必要があり、自然界に戻したり、水道水として還元したりすることはできないようだ。つまり、データセンターの冷却水はまさに「消費される水」なのだ。

 これに対して、Microsoftはデータセンターの冷却に水を必要とするのは気温がカ氏約85度(約29.6℃)を超えた場合のみとしている。つまり、激しい猛暑日に当たる気温でない限りは川の渇水に影響を与えることはないというのだ。だが、現地の水不足を深刻化させている可能性は低くはないだろう。

 現在、Microsoftはアイオワ州にさらに2つのデータセンターを建設中で、近日中には同州内で合計21ものデータセンターが稼働するという。AIの処理量が増加すれば、同地の環境にさらなる影響が及ぶことは避けられないだろう。

 記事で紹介されたMicrosoftのFuturismへのコメントによると「Microsoftは2030年までにカーボンネガティブ、ウォータポジティブ、そして廃棄物ゼロを目指す」とのことだ。カーボンネガティブはCO2排出量よりも多くのCO2を吸収すること、ウォータポジティブは消費量より多い水を供給することだ。かなりの努力が必要になるハードルの高い目標ではあるが、実現していただきたいものだ。


上司X

上司X: Microsoftがデータセンターの設備冷却のためにアイオワ州の渇水気味の川からかなりの水を取り込んで使っていて、それはAIのせいだ、という話だよ。


ブラックピット

ブラックピット: ChatGPTの処理やらトレーニングのために、そんなにデータセンターが使われているんですね。


上司X

上司X: そして、冷やさなければならないと。まあ、記事にもあるように水を使って冷却するのは猛暑日に限るということだけどな。


ブラックピット

ブラックピット: 水よりも、もっと効率の良い冷却方法があればいいんでしょうけど。


上司X

上司X: Microsoftは小型の原子炉をデータセンターに併設して、その電力で空調を動かして冷却しようと考えているみたいだけどね。


ブラックピット

ブラックピット: 原子炉も冷却水は欠かせないと思いますが……。


上司X

上司X: まあ、データセンターを冷やすよりは多くないってことなんだろう。よく知らんけど。


ブラックピット

ブラックピット: でも、2030年までに「カーボンネガティブ」「ウォータポジティブ」を目指すんでしょ? Microsoftさんには実現していただきたいと強く思いますよ。


上司X

上司X: ニヤニヤしながら言うんじゃないよ。Microsoftならきっと実現できる……と思いたい。しかし、この先もっと気候変動が進んだら、目標達成はより難しくなるかもな。ぽっちゃりボディーの俺としては、これ以上暑くなるはやめてほしいと思うばかりだが……。

川柳

ブラックピット(本名非公開)

ブラックピット

年齢:36歳(独身)
所属:某企業SE(入社6年目)

昔レーサーに憧れ、夢見ていたが断念した経歴を持つ(中学生の時にゲームセンターのレーシングゲームで全国1位を取り、なんとなく自分ならイケる気がしてしまった)。愛車は黒のスカイライン。憧れはGTR。車とF1観戦が趣味。笑いはもっぱらシュールなネタが好き。

上司X(本名なぜか非公開)

上司X

年齢:46歳
所属:某企業システム部長(かなりのITベテラン)

中学生のときに秋葉原のBit-INN(ビットイン)で見たTK-80に魅せられITの世界に入る。以来ITひと筋。もともと車が趣味だったが、ブラックピットの影響で、つい最近F1にはまる。愛車はGTR(でも中古らしい)。人懐っこく、面倒見が良い性格。


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