検索
ニュース

Apple製品の「ある機能」が思わぬ悪さをしてヒヤッとするトラブル多発:742nd Lap

Apple製品にまつわるトラブルが発生したとして、2023年の終盤からちょっとした話題になっている。いったい何があったのか?

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena

 Appleのゴーグル型デバイス「Apple Vision Pro」が2024年2月2日に米国で販売されることが明らかになった。左右合わせて2300万ピクセルという超高解像度内蔵ディスプレイと、新開発の「visionOS」が生み出すVR/AR体験に大きな期待が寄せられている。

 期待が集まる一方で、Apple製品のある機能によって思わぬトラブルが多発しているという。セキュリティにも関わり得る、そのトラブルとは?

 そのトラブルとはMDM(Mobile Device Management)に関連するものだ。MDMとは、従業員が利用するノートPCやスマホ、タブレット端末など、デバイスのセキュリティを確保するためにそれらを一括管理する仕組みのこと。

 jayというハンドルネームの人物が、MDMに関連したトラブルに遭遇したという。同氏は2023年12月21日に質問サイト「Stack Exchange」に質問を投稿した。

 同氏は「新しい『MacBook』を買ったので、これまで使っていたMacBookを売りに出そうとデータをクリーンアップしてOSを再インストールしようとしたところ、ExpediaのMDMへの登録が促された」という。jay氏は「古いMacBookを2015年にAppleのオンラインストアで直接購入し個人で利用していた」と言い、もちろんExpediaとは何の関係もない。

 jay氏の質問に対して寄せられた回答によると、どうやらMacBookの「自動MDM登録機能」によって、再セットアップ時にそのシリアル番号が誤って登録されたことが原因のようだ。Apple製品のMDM機能を利用すれば、複数のデバイスをまとめて登録、管理できる。それが有効になっていたのと同時に、jay氏の旧MacBookのシリアル番号がExpediaのMDMシステムに誤って登録されたことで起こった事故だという。

 jay氏の質問に回答した識者によれば、この件はAppleのサポートに連絡することで解決するらしいが、なんとも煩わしいことだ。そして、この件がTech系口コミ型ニュースサイト「Hacker News」に転載されると、なんとjay氏と同様にApple製品でMDMのトラブルに見舞われた人が多数発見されたという。

 これに真っ先に反応したのがrunjake氏だった。会社で使っていたMacBookのロジックボードにトラブルが起きたため交換サポートを受けたところ、そのMacBookは再生品としてプエルトリコに送られ、現地の人が使用することになった。それ自体は大きな問題ではないのだが、シリアル番号が変更されなかったためにそのMacBookがrunjake氏の会社のMDMに登録されてしまった。

 また、annoyingcyclist氏も同様の体験談を投稿した。修理に出した「iPad」を使用したところ、フロリダ州の学区が管理しているMDMシステムに登録されていたという。Appleのサポートと繰り返しやりとりをすることで解決したようだが、どうも当該学区にまとめて販売されたiPadの一部が返品されたことによってこの問題が発生したようだ。

 Hacker Newsの該当スレッドには、MDMに登録されたデバイスの廃止手続きについては企業によって方針が異なるため、中古デバイスが市場に出ることでこうした問題が発生するとの見方がある。こうした事態が続くようだと、今後は登録作業だけではなく廃止の際にも十分なケアが必要となりそうだ。


上司X

上司X: Apple製品のMDM機能が誤って発動して、無関係の企業に登録されてしまって面倒くさい事態になっている、という話だよ。


ブラックピット

ブラックピット: MDMのトラブルですか。こりゃ厄介ですね。


上司X

上司X: 登録されちゃうユーザーもだし、MDMシステムを管理する企業にとってもややこしい事態になる。


ブラックピット

ブラックピット: いろんなデバイスがあふれるこの時代で、MDMが企業にとって必要な機能ってことは理解しています。それだけに、誤登録はやめてほしいものですよ。


上司X

上司X: Apple製品はシリアル番号というかUDIDが必ず割り振られていて、ユーザーはそれを変更できないからな。MDM管理側が気を付けないと。


ブラックピット

ブラックピット: でも、せめてリユース品や新古品はAppleがシリアルを変更してから出荷すべきじゃないでしょうかね?


上司X

上司X: 確かにそうかもしれんが、その辺の処理についてAppleがどういうルールを設けているのかはよく分からないようだ。


ブラックピット

ブラックピット: そういうもんですかね。しかし、3499ドルって! 日本円なら50万オーバーじゃないですか!


上司X

上司X: いきなり「Apple Vision Pro」の話か。簡易的なVR/ARゴーグルとは違う独立したデバイスだし、そもそもファーストモデルだしな。それぐらいの値段はするんじゃないか。値段はともかく、話題の製品だけにMDMの誤登録みたいな事件が発生しないことを祈るばかりだよ。

川柳

ブラックピット(本名非公開)

ブラックピット

年齢:36歳(独身)
所属:某企業SE(入社6年目)

昔レーサーに憧れ、夢見ていたが断念した経歴を持つ(中学生の時にゲームセンターのレーシングゲームで全国1位を取り、なんとなく自分ならイケる気がしてしまった)。愛車は黒のスカイライン。憧れはGTR。車とF1観戦が趣味。笑いはもっぱらシュールなネタが好き。

上司X(本名なぜか非公開)

上司X

年齢:46歳
所属:某企業システム部長(かなりのITベテラン)

中学生のときに秋葉原のBit-INN(ビットイン)で見たTK-80に魅せられITの世界に入る。以来ITひと筋。もともと車が趣味だったが、ブラックピットの影響で、つい最近F1にはまる。愛車はGTR(でも中古らしい)。人懐っこく、面倒見が良い性格。


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る