検索
ニュース

「生成AIスキルで給与50%アップが期待」AWSの新AI資格はどう“おトク”なのか?

資格は個人にとっては自己のスキルアップに、企業にとっては技術力の向上に役立つ。AWSはAI関連の新たな認定資格を追加した。個人や企業にとってどう有用な資格なのだろうか。

Share
Tweet
LINE
Hatena
CIO Dive

 2024年6月11日(注1)、Amazon Web Services(AWS)はAI資格のポートフォリオに新たなつの認定資格を追加したと発表した。それに合わせて、機械学習(ML)と生成AIの能力に関連するトレーニングコースも提供される。

AWSの新たなAI資格はどう“おトク”なのか

 追加された資格は、ビジネス部門向けの基礎レベルの資格「AWS Certified AI Practitioner」と、ITプロフェッショナル向けの上級資格「AWS Certified Machine Learning Engineer - Associate」だ。

 AWSは、サブスクリプションサービス「AWS Skill Builder」に3つのMLエンジニアリングコースを追加した。2024年の夏にはさらなる追加も予定している。AIプラクティショナー認定のトレーニングには、AIおよびMLの基礎やユースケース、プロンプトエンジニアリングに関する8つの無料コースが含まれる。

 AWSがクラウドサービス全体に大規模言語モデルを組み込もうとしている中で(注2)、企業はその技術を安全に利用するために必要なスキル開発に注力している(注3)。単にAIに精通したエンジニアを採用するだけでなく、生産性向上のために従業員のスキルアップにも取り組んでいる。

 AWSはこのAI認定資格を、AIアプリケーションや安全性、ベストプラクティスなどに関する理解を深めたいと考えているマーケティングや営業、人事、財務、会計の専門家向けに用意した。AWSのジェニー・トラウトマン氏(トレーニングおよび認定に関する責任者)は、次のように説明する。

 「この認定資格はITプロフェッショナル向けの導入資格としても機能する。ビジネスパーソンを対象としているが、この分野の資格をまだ持っていない技術者向けの基礎知識も提供するため、より広い活用ができるだろう」

 特にクラウドやサイバーセキュリティなどの技術を有する人材の確保は(注4)、企業にとって長期的な課題だ。

 非営利団体のCompTIAが米国労働統計局のデータを分析したところ、技術系専門職の失業率は2024年5月に2.5%に低下し(注5)、IT関連の求人数が増加した。特にAIやデータサイエンス関連のスキルを持つプロフェッショナル向けの求人が大幅に増加したという。

 AIの資格は求職者にとって有利に働く場合がある。Indeedの調査によると、生成AIのスキルを有する求職者は約50%の給与アップが期待できるという(注6)。

 AWSのようなハイパースケーラーの企業にとって、AIはイノベーションの促進に有効な技術だ。企業がAIを活用することでクラウドの利用とデータ移行が促進される(注7)。

 AWSは2024年2月に、大規模言語モデルに関する無料のトレーニングポートフォリオを拡大し、同年6月初旬には「Udemy」でリーダーシップに焦点を当てた6週間の生成AIコースを展開した(注8)。AWSは、2025年までに全世界で200万人にAIスキルのトレーニングを提供することを約束している。

© Industry Dive. All rights reserved.

ページトップに戻る