「Web会議ツールで必要なのはコレなの!」突然、怒りだした従業員の主張
ある企業ではドライバー同士が遠隔地でも意思疎通が取れるように、Web会議ツールの導入を検討した。だが、汎用的なWeb会議ツールは候補から外され、現場の従業員からは怒られる始末。一体、何が起きた?
先日、知り合いからクール便で荷物が届いた。
ナマものであるのことは間違いないのだが、発泡スチロールに包まれていて、外見からは内容物を推し量ることはできない。分かっていることは、発送場所は鮮魚が有名な地域ということだけ。
早速、開けてみると……、本格的なホタテが出てきた。
シジミやアサリほどのサイズの貝であれば見慣れているのだが、さすがに見た目のインパクトが半端ない。
ネットワーク品質じゃない、Web会議ツールに求めるものとは?
Web会議はすっかり浸透し、リモートコミュニケーションは日常になった。オフィスワーカーだけでなく、工場などの製造現場や流通小売りの現場などでも同じだ。以前からもビデオ会議システムなどの専用端末の時代からリモートコミュニケーションの仕組みはあったものの、世界的なパンデミックの副産物としてWeb会議は広く根付くこととなった。
先日、互いに離れた場所にいるドライバー同士が会話をしながら仕事をしている模様を取材した。その企業では、車両のドライバーたちが意思疎通を図るためにWeb会議ツールの導入を模索していた。
最終的に一般的なWeb会議ツールが検討に挙がることはなく、専用端末を必要とするシステムで検討が進んでいるとのこと。また、Web会議ツールに関して現場の従業員に困りごとについて尋ねたところ、あることが原因で怒り始めたという。なぜ便利なWeb会議ツールが候補から外され、現場の従業員は何に怒っているのか?
安全運行を心掛けるドライバーはITに精通しているわけではないため、できる限りシンプルで分かりやすいツールが好適だった。その結果、PC操作が必要な一般的なWeb会議ツールではなく、専用端末を利用するシステムが最適だと判断したという。
現場の管理者や利用者に話を聞くと、一番のボトルネックはやはりネットワーク環境だという。たとえ5Gであっても場所によっては電波状況が悪く、同じ場所であっても接続状況は天候などによって左右される。多くの人が集まる場所は、必然的にネットワーク環境は悪化する。
「Starlink」などの衛星通信であれば、現時点ではまだユーザーが少ないこともあり快適に通信できる気もするが、移動するものに設置するため遮蔽(しゃへい)物があるエリアでは厳しいかもしれない。いろいろ試行錯誤しているようだが、ネットワークだけは抜本的な解決が見いだせていないと管理者は嘆いていた。
そして、現場の方に一番の困りごとを聞いたのだが、管理者同様ネットワークの改善に関する話が挙がるかと思いきや、その予想は大きく外れた。現場が一番求めているのは「外見をきれいに見せる補正機能」だった。女性も多く働く現場のため、とにかく美しく映ることが何よりも重要で、「家で使っている『Zoom』だと美肌に見せる補正機能がついているのに、何でこの仕組みにはないの?」とお叱りを受けていると担当者。
SNSでも“映(ば)える”ことが求められる昨今、ネットワークの遅延よりも美しく見せることが最重要らしい。筆者は外見補正を使ったことがないが、そのニーズは底堅いものがあるようだ。化粧品業界でもオンラインメークがトレンドになったこともあるほどで、オンライン映えする機能の実装がツール定着の大きな要素の一つになってくるのかもしれない。
映える夕食、子供の好き嫌い克服のチャンスとなるか
話は元に戻るが、ホタテという予想外の贈り物を頂戴したものの、殻付きのホタテなんぞ家で調理した経験はもちろんない。
どこから手を付けていいものやら皆目見当がつかないが、何となく網焼きでバターしょうゆ辺りが定番だろうか。
子供たちにとっては、焼きながら貝の口が開くさまは一種のエンターテインメントになるはずだ。“映える”夕食として評価してもらえたらうれしい。ただし、子供たちは誰一人として貝が好きではないため、この流れで苦手な貝を克服する機会につながればと切に願う。まあ、食べられなくてもいいのだが……。
すてきな贈り物をありがとう、友人よ。早速試してみたい。
読めば会社で話したくなる! ITこぼれ話
キーマンズネット取材班が発表会や企業取材などなどで見聞きした面白くて為になる話を紹介します。最新の業界動向や驚きの事例、仕事で役立つ豆知識に会議で話せる小ネタまで「読めば会社で話したくなる!」をテーマに記事を掲載。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- Zoom WorkplaceはZoomと何が違う? 変更とメリットを総整理
ビデオ会議ツールの「Zoom One」が、AI機能を備えた統合コラボレーションプラットフォーム「Zoom Workplace」へと進化を遂げた。その狙いや特徴は。 - Teamsで「あったらいいな」の声に応えた 便利な新機能12選
2024年9月の「Microsoft 365」のアップデートは、Microsoft 365自体のHome画面が新しくなるなど7つのアプリケーションで新機能が追加された。