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AIはいいから基本的なPCスキルを身に付けろ Indeedの求められる技能調査CIO Dive

Indeedの分析によると、求める人材の要件として求人情報に記載されることが多いのは、AIスキルより圧倒的に基本的なコンピュータスキルの方が多いという。

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CIO Dive

 2024年9月9日(現地時間、以下同)に発表されたIndeedのレポートによると(注1)、企業はAIの導入に関心を寄せている一方で、人材募集においては基本的なコンピュータスキルを最重要視しているという。

 コンピュータスキルはIndeedに掲載される求人情報の中でも3番目に記載されることが多いスキルであり、11%の求人広告に書かれている。第1位と2位は「コミュニケーションスキル」と「カスタマーサービス」だった。

 Indeedによると、生成AIに関連する仕事は人材需要の一部を占めるのみであり、依然として全体の約0.2%にすぎないという。また、3つ以上のスキルを必要とする高度な技術職の需要は、パンデミック前の平均と比較して19%減少したという。

「基本的なコンピュータスキル」とは?

 ワークフローにAIを導入する企業は、導入に関する広範な障壁として人材不足を常に指摘している(注2)。しかし、「Microsoft Office」などのツールの知識を含む基本的なコンピュータスキルは、依然として雇用主にとっての最重要課題だ。

 Indeedのエコノミストであるアレクサンドル・ジュド氏とジャック・ケネディ氏は、本レポートの共同執筆者であり、次のように述べている。

 「AIやその他の高度な技術が将来の労働市場を形成する可能性が高い一方で、現在の現実として、多くの雇用主は基本的なコンピュータスキルを持つ従業員を求めている」

 ジュド氏とケネディ氏は「基本的なデジタルスキルの欠如は、新しい仕事の機会を妨げる可能性がある」とも述べている。雇用主は、これらのスキルギャップや限られた人材プールに苦労している。

 技術者に対するサポートを提供するCompTIAの調査によると(注3)、AIの基礎知識に精通していることは求職者にとって望ましい特徴の一つであると分かっている。IT業界の団体が2024年2月に発表した調査によると、AIに対する基本的な理解は、データ分析やソフトウェアの知識と並んで、ビジネスの市場で成功するために必要なトップ3のデジタルスキルに含まれている。

 CIO(最高情報責任者)は、この知識のギャップに対応するため、主要な技術プロバイダーが無料または低コストで提供するトレーニングを支援し、スキル向上に取り組んでいる。

 ITリサーチサービスを提供するInfo-Tech Research Groupのイザベル・ヘルタント氏(IT人材開発リサーチプラクティスリード)は、次のように述べた。

 「AIがビジネス全体に広く浸透している現状を考えると、一般的なAIリテラシースキルは全ての役割において不可欠となり、従業員はトレーニングを受ける必要がある。組織内でスキルを構築するためには、役割や職務に基づきターゲットを絞ったトレーニングを提供することが重要だ」

 また、ヘルタント氏は電子メールで「短期的および長期的なAI目標を達成するために、リーダーは主要な役割における一般的なAIリテラシーを向上させ、従業員に対してAIの要点に関するトレーニングを行い、ベンダーと協力して社内のノウハウを高めるべきだ」と述べた。

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