検索
特集

【情シス川柳】どうすんの? まずは手順書……厳選作品を大発表

情シスの心の叫びが込められた、同業者なら思わず共感してしまうような力作が寄せられました。

PC用表示
Share
Tweet
LINE
Hatena

 本連載では、キーマンズネットが企業の情報システム部門を対象に実施したアンケート(実施期間:2024年8月7日〜10月4日、回答数:246)の結果を基に、情シス部門の課題や担当者の働き方、スキル、対応に追われた業務など、現場の実情を紹介した。ここからは番外編として、アンケートで募集した「情シス川柳」を複数回にわたってお届けします。

 今回のテーマは「働き方と情報共有」。情シスの心の叫びが込められた、同業者なら思わず共感してしまうような力作が寄せられました。なお、今回はたくさんの方々に投稿いただいたため、それらの中から編集部が厳選した川柳を発表いたします。今回、発表とならなかった作品も多くありますが、応募していただいた全ての方々に心より御礼申し上げます。

「覚えてよ 俺は全然……」 多忙な情シスの心の叫び

 まずは、情シスの働き方に着目した川柳の中から一句を紹介します。

覚えてよ オレは全然 休めない

 情報システム部門の仕事は多岐にわたる上、システム障害やヘルプデスクなどで急な対応を迫られることもあるといいます。情シスの人手不足や属人化が依然として問題になる中で、「休みたくても休めない」という心の叫びが伝わってくる、ストレートな作品です。「覚えてよ」という呼びかけに、周りから気付かれにくい努力や苦労があることがうかがえます。

 他にも以下のような川柳が寄せられました。

システムの トラブルはなぜ きんようび

システム屋 ヒトが休む日 ビジータイム

障害発生  慌てふためく エヴリデイ

呼ばれりゃ対応 すぐさま対応 私の仕事は誰がやる?

誰がやる 誰が直すの それ私

システムエラー、なぜだなぜだ、夜更かしだ

なるはやで その一言で 飛ぶマウス

 こうした急な対応は、夜や休日に発生しがちで、「よりによって、今なの?」というタイミングで作業を迫られることを表現した句が多く寄せられました。最後の句は、「なるはや」という一言で慌てて対応に追われる情シス様子が「飛ぶマウス」という比喩で巧みに表現されています。情シスだけでなく、あらゆる仕事の場面で「なるはや」のプレッシャーを感じたことがある人たちに響く一句でした。

(編集部員のつぶやき)実は私も、ブルースクリーンで19時に情シスの方に問い合わせ、新PCをキッティングしていただいたことがありました。遅い時間にもかかわらず、優しく対応いただき、本当に申し訳なかったなとあらためて反省しました……。

「どうするの? 手順書……」情報共有の悩みを込めた川柳

 次は手順書やマニュアルなど、情報共有の悩みが込められた川柳を紹介します。

どうすんの? まずは手順書 読んでくれ

 同じ内容の川柳が幾つも投稿されました。これらの川柳から、情シス担当者が抱える「手順書あるのに……」という気持ちが伝わってきます。情シスの方々が、ユーザーのために時間をかけて手順書を用意しても、いざとなると「どうすればいいですか?」と質問が飛んでくるのはよくあることです。「読んでくれれば解決するのに」というもどかしさが、情シスの日常を象徴する一句です。

 他にも以下のような句が寄せられました。

属人化 マニュアルあっても 使われず

人のため 資料を作れど ゴミ箱に

 心を込めて作成した資料が、受け取る相手にとってそれほど重要視されないことを詠んだ句です。時にはゴミ箱行きになってしまうむなしさが伝わります。「ゴミ箱に」という落ちの効いた表現にやるせない気持ちが込められています。

(編集部員のつぶやき)頑張って作っただけに、やるせない……。

「テレワーク 画面の向こうに……」一体何が?

 最後は「テレワーク」をテーマにした川柳を紹介します。

リモートで指示するのももどかしい。

 テレワークのもどかしさがストレートに表現されています。リモート環境下ではコミュニケーションツールを駆使しても、対面での指示と比べると伝わりにくいと感じる瞬間が多々あるのではないでしょうか。

 他にも以下のような句が寄せられました。

テレワーク 画面の向こうに 誰もなし

 いざトラブルが発生してサポートをしようとした時に、相手が席を外していて応答がなかったのでしょうか。リモートワークならではの孤立感が伝わってきます。

(編集部員のつぶやき)「無人の画面」を見つめる時間が孤独感を際立たせますね。


 さて、いかがだったでしょうか。情シスの役割は、システムの円滑な運用や業務支援のために陰でサポートすることが多く、苦労が見えにくい部分もあると思います。情シスの方々が「縁の下の力持ち」として支えてくださっていることをあらためて感じる作品ばかりでした。次回も引き続き、寄せられた川柳を紹介します。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る