NTT子会社が「Super RAG」でサポートデスクを効率化 精度は3倍、時間短縮は課題あり?
NTT ExCパートナーがサポートデスク業務にシナモンAIの「Super RAG」を導入し業務効率が向上した。回答精度が向上した一方で、業務時間の短縮には課題が残った。
シナモンAIは2025年4月2日、NTT子会社のNTT ExCパートナーが「Super RAG」を導入し、業務効率向上を実現したことを発表した。
NTT ExCパートナーのDX調達事業部では、2023年12月から生成AIとRAG(Retrieval-Augmented Generation)を活用したサポートデスクの業務効率化に取り組んでいる。2024年1月からは他社製RAGによる概念実証(PoC)を実施するとともにその成果を踏まえサポートデスクでの実運用を開始していた。
しかし従来のRAGではテキストベースの情報検索には強みがあったものの、図表を含むマニュアルや仕様書などの非構造化データの活用に課題が残った。
Super RAG選定の理由 回答精度が3倍 時間短縮に課題
同社の業務要件を満たすソリューションは少なく、特にドキュメント解析のOCR技術が重要なポイントで、サポートデスクのマニュアルに含まれる図表やフローチャートをRAGにデータとして認識させることが求められていた。Super RAGはその要件を満たしており、すでに実用化されていた点が採用の決め手になった。
Super RAGを導入したことでLLMが図や表を含むマニュアルや仕様書などの非構造ドキュメントを高精度に参照できるようになり、従来比3倍の回答精度向上を実現した。また大量のドキュメントの中から瞬時に関連情報を検索できるようになったことでオペレーターの業務負担を軽減できた。
その他、あらかじめ正解が分かっている問題の正答率が90%、サポートデスクが通常受け付ける質問に回答できるかどうかを評価した「ヒット率」は別のRAGでは21%だったが、Super RAGは60〜80%だった。一方で、回答量が多く精査に時間がかかるためか、別のRAGでは31分短縮できた作業時間が8分程度にとどまるという課題も見つかった。
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