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「LLMの開発」が欲しいスキルトップに ニーズの高いスキルトップ10【LinkedIn調査】CIO Dive

LinkedInのレポートによると、需要の高いエンジニアリングスキルとして「LLMの開発と応用」がトップになった。

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CIO Dive

 LinkedInが2025年3月19日に発表したレポートによると(注1)、企業によるAIの導入が進む中、LLMの開発と導入が需要の高いエンジニアリングスキルのトップになった。このレポートでは、採用の成功率や需要といった複数の指標を基に、さまざまなエンジニアリングスキルが比較されている。

これからのエンジニアに必要なスキルとは

 LinkedInでエンジニアリングを担当するプラシャンティ・パドマナバン氏(バイスプレジデント)によると、「AI戦略」も需要の高いスキルの上位5つに含まれており、これは企業が技術とビジネスの世界を結び付ける必要性を感じていることの表れだという。

 パドマナバン氏は、レポートの中で次のように述べている。

 「2025年のランキングではAI関連のスキルが上位を占めており、現代のエンジニアリングにAIがいかに深く組み込まれているかを示している。ここ数年でAIが私たちの業務の進め方やツールセットを変えてきた様子を目にしてきたが、今回の結果は、私たちが日々実感していることを裏付けるものだった」

 デジタル化の推進や新技術の導入といった意欲的な計画が進む一方で、多くの企業にとって人材の確保は依然として課題となっている。特に、ソフトウェアエンジニアリングの中でも需要が高く専門性の高い分野では、人材の不足が深刻だ。

 AI導入の推進によって、利用可能な人材と、LLMや生成AIアプリケーションを含む高度な技術をスケールさせるために必要なスキルとの間にミスマッチがあることが明らかになった。

 IT人材の不足は広い範囲に及んでいる。オンライン学習プラットフォームを提供するSkillsoftが2025年3月に発表した調査によると(注2)、経営幹部の3人に1人が、職場で直面している最大の課題の一つとして人材の定着と採用を挙げた。5人に2人近くの経営幹部が「スキル育成の体制が技術の進化のスピードに追い付いていない」と感じている。多くの企業はギャップを埋めるために既存の従業員を再教育する計画を立てている。

 業務の効率化やコスト削減といった効果にひかれ、多くの企業がLLMや生成AIツールの導入およびカスタマイズを進めている。小売企業であるWalmartは2024年に、顧客対応のアプリケーションを支援するために開発したLLM群「Wallaby」を発表した(注3)。投資銀行であるJPMorgan Chaseは、14万人の従業員に向けて生成AIツール「LLM Suite」を展開した(注4)。

 自動化が進められている一方で、AIを導入しようとする組織はプロセスに人間を関与させ続けなければならない(注5)。

 LinkedInのレポートでパドマナバン氏は「AIがエンジニアリング業務の具体的な内容を変えつつあるものの、人間によるリーダーシップは依然として代替できないものだ」と述べている。

 「急速に進化する技術環境の中で、組織は高いパフォーマンスを発揮するチームを構築および管理し、分野を超えた協力を促進し、変化に柔軟に対応できるエンジニアを求めている」(パドマナバン氏)

 「Azure SQL Database」やクラウドアプリケーションの専門知識といった中核的な技術力に加えて、コミュニケーションや人材マネジメントといったソフトスキルも需要の高いスキルのトップ10にランクインした。

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