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Zoomが突如リリースした新機能「Zoom Tasks」とは? 実業務にどう使えるのか

Zoomは、ユーザーに代わってアクション項目を提案し、その実行を支援するタスク管理機能を発表した。新機能は日常業務にどう役立つのか。

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CIO Dive

 ZoomはAIエージェント機能のさらなる強化を図る一環として、新機能「Zoom Tasks」の一般提供を開始した(注1)。同社の「Zoom AI Companion」と連携し、ユーザーに代わってタスクの提案や実行を支援する機能だ。

 これは、2024年10月に開催されたユーザーカンファレンスで初めて紹介され、主に「Zoom Team Chat」や「Zoom Workplace」のタスク管理を担う。「Zoom Tasks with AI Companion」は同社の有料プランの一部として提供される。

Zoomの新機能「Tasks」とは?

 Zoom Tasksは、会議のスケジューリングやメッセージの下書きといった業務を提案し、従業員が上司の確認・承認のもとで円滑にタスクを完了できるよう設計されている。

 Zoomは企業市場への再アプローチを図る中で、2024年を通じてAI機能の強化に注力してきた。同年11月には社名から「Video」を外し、「Zoom Communications」へと変更(注2)。創業者兼CEOのエリック・ユアン氏によると、これは職場向けツールにおけるAI重視への大きな転換を象徴するものだという。また同年10月には、業務時間の効率化を目的とした「AI Companion 2.0」も発表された(注3)。

 2025年2月の第4四半期決算説明会で、ユアン氏が次のように述べた。

 「Zoom AI Companionの月間アクティブユーザー数は前四半期比で68%増加しており、AIが実際に顧客に価値を提供している証拠だ。当社がAIを中核とする企業へと進化する上で、AI Companionは大きな推進力となっている」

 Zoomの取り組みは、業界全体のトレンドとも合致している。多くのソフトウェアベンダーが、企業からの関心と予算を引き寄せるため、AIエージェント機能を相次いで発表している。

 Googleは2024年12月にAIエージェント構築・管理プラットフォーム「Google Agentspace」への早期アクセスを開始した(注6)。2025年1月には、ServiceNowがエージェント同士の情報共有を支援する「AI Agent Orchestrator」を発表した(注7)。さらに、NvidiaやOpenAI(注8・9)、Snowflakeなども、2025年に入ってAIエージェント関連製品を次々にリリースしている(注10)。

 こうしたAI関連サービスの急増を背景に、CIO(最高情報責任者)たちは投資対効果の見極めに注力している。

 Gartnerが2025年3月に発表した調査(注11)によると、生成AI関連の支出は前年比76%増となり、約6500億ドルに達する見込みだ。IT全体の支出も約10%増加する見通しで、主な成長要因の一つとして、生成AI向けハードウェアへの投資が挙げられている(注12)。

 だが同時に、CIOたちはデータの品質やセキュリティといったリスクにも大きな関心を寄せており(注13・14)、AI導入の進展とともに、こうした課題への対応が今後ますます重要になっていくとみられる。

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