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中小企業のホンネ 「AIは期待ほどの成果を上げていない」CIO Dive

American Expressの調査によると、AIの活用により一定のメリットはあったものの期待されていたほどの成果は出ていないという。

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 American Expressが2025年5月1日(現地時間、以下同)に発表した、米国を拠点とする中小企業の意思決定者1000人以上を対象とした調査によると(注1)、AIを導入している中小企業の多くは「この技術が期待に応えていない」と感じているという。

AIに対する中小企業の本音

 全体の56%の企業がAIを導入しており、そのうちの3分の2以上は「AIはもっと大きな効果をもたらすと考えていた」と回答している。意思決定者のおよそ2人に1人は「自社にAIを導入するのは早過ぎた」と感じており、ほぼ全員が「今もなお、AIを効果的に活用する方法を模索している」と認めているようだ。

 一方、AIを導入した企業は既に幾つかのメリットを得ている。中小企業の半数近くが、エラー率の低下や業務の効率化、従業員の生産性向上、売上の増加を経験しているのだ。

 中小企業の多くは技術的なスキルを備えており、業界に対するサイバーセキュリティの脅威や効率化の必要性をはじめとして大企業と同様の課題に直面してきた(注2)。

 大半の中小企業の経営者は、2025年の初めからデジタルトランスフォーメーションを意識し、AIにも注目していた。金融サービス企業であるJPMorgan Chaseが同年1月に発表したレポートによると、中小企業のおよそ半数が、2025年にさらに多くのAIアプリケーションを導入する予定だと答えている(注3)。

 AIのように企業の時間短縮に役立つテクノロジーは(注4)、特に中小企業にとって魅力的だ。

 しかし、中小企業は依然としてAIに対する懸念を抱いている。American Expressの調査によると、特にデータの安全性やツールを導入する際のコスト、従業員教育にかかる手間と時間が課題になっているようだ。

 American Expressで中小企業向けの製品を担当するロ・グティエレス氏(シニアバイスプレジデント兼責任者)は、2025年5月1日に投稿したブログ記事で次のように述べている。

 「これらの中小企業は将来を見据えており、今後5年間は、強固な財務基盤の構築とテクノロジーの近代化が鍵になると予測している」

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