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和光市とポリミルが協定締結、生成AI活用で複雑化する自治体業務に対応

和光市とPolimillは、同社が提供する生成AI「QommonsAI」を活用した連携協定を締結する。人口減少や業務の複雑化に対応し、自治体職員が安心して使えるAI環境の整備や、庁内における生成AIの活用促進を目指す。

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 Polimill(ポリミル)は2025年10月10日、埼玉県和光市と、同社が提供する行政向け生成AI「QommonsAI(コモンズAI)」を活用した連携協定を締結することを発表した。

 生成AIにより自治体業務の高度化および市職員のAI活用スキル向上を目的とするもので、2025年10月20日に締結される。同協定は全国では7例目の取り組みで、埼玉県内では初となる。

 和光市では2024年11月からQommonsAIを全庁的に導入しており、文書作成や住民対応などの業務で利用している。今回の協定締結により、さらなる生成AIの活用促進および職員のスキル向上を目指す形だ。

連携協定で業務の複雑化に対応、安心して使える環境を整備する

 QommonsAIは、専門機能を持つ生成AI群の総称で、「議会対応AI」「公共サービスサポートAI」「社会福祉政策AI」「e-Gov法令AI」などを含む。2024年10月28日から提供を開始しており、2025年10月時点で、400以上の自治体に導入されている。

 Polimillは協定締結の背景を、近年の自治体における人口減少や業務の複雑化に対応し、急務となっている職員一人一人の生産性向上とナレッジ共有の仕組み作りを促進するためと説明する。

 また、生成AIを業務に活用する際に、正確性や情報管理、住民サービスへの応用といった観点での課題があることから、自治体職員が安心して使えるAI環境の整備が求められていることもあり、協定締結に至ったと述べている。

和光市「協定で生成AIの活用促進を目指す」

 連携協定では、Polimillが開発・提供するQommonsAIを活用し、和光市の職員が日常業務のなかでAIを安全かつ効果的に活用できる体制作りを進める。

 協定に基づき実施される事業は4つで、「職員の生成AI利活用能力の向上に関すること」「職員の生成AIの活用に向けた意識改革と実践力の向上を図るための施策に関すること」「自律的に運用できる生成AI教育支援モデルの構築に関すること」「意見交換による専用AIの共同開発に関すること」だ。

 和光市はQommonsAIについて、「無償で利用できることに加え、複数のAIモデルの選択機能や、行政文書データベースとの連携機能を備えており、高性能を実現している」と説明。今回の協定締結は、サポート体制が強化され、庁内における生成AIの活用が促進されることを目的とする。

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